概要
初めて人間として扱われた奴隷が、恋した皇子のために死にたいと願うまで。
後宮でスルタンに愛でられるために存在する奴隷のケイは、日々をそれなりに過ごしていた。
ある日、いつものように謁見の場でスルタンのそばに侍っていたケイは、美しい金の髪に目を奪われ、自分の所有者であるスルタンに『ソレ』が欲しいと強請った。ところが。
「あやつは隣国の皇子だ。なかなか難しかろう。……だが、あやつが気に入ったのならば、そなたを贈ってやってもよいぞ?」
スルタンの気まぐれで下賜されることになったケイに、美貌の皇子は氷のような視線を寄越した。
「なぜ、子もなせぬのに、俺が男を抱かねばならん」
「では私は、何をすれば良いのです?」
敵対心を剥き出しにした皇子に、ケイは嗤う。いつかこの青臭い男を、自分の魅力でひれ伏せてやる、と。
しかし、ケイに対しても常に公平な態度を崩さず、当然
ある日、いつものように謁見の場でスルタンのそばに侍っていたケイは、美しい金の髪に目を奪われ、自分の所有者であるスルタンに『ソレ』が欲しいと強請った。ところが。
「あやつは隣国の皇子だ。なかなか難しかろう。……だが、あやつが気に入ったのならば、そなたを贈ってやってもよいぞ?」
スルタンの気まぐれで下賜されることになったケイに、美貌の皇子は氷のような視線を寄越した。
「なぜ、子もなせぬのに、俺が男を抱かねばならん」
「では私は、何をすれば良いのです?」
敵対心を剥き出しにした皇子に、ケイは嗤う。いつかこの青臭い男を、自分の魅力でひれ伏せてやる、と。
しかし、ケイに対しても常に公平な態度を崩さず、当然
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