第21話

「もう、お兄様胸に弱すぎです。そんなに揉みたいな、私のを揉んでいいですよ」


「いや、妹の揉んだら兄として終わる」 


なに言ってるんだよこの妹は。妹のを揉んだら人生ごとおじゃんだし、悠香に殺されかねないぞ。俺も花梨も。というか今のを察知している可能性まである。あいつ盗聴機しかけてそうだし。胸揉むというワードに反応して、電話がかかってきたりする可能性もある。すると携帯が鳴る。画面を見てみると悠香ってなっていた。やっぱり盗聴機しかけていたか。


俺ははぁーとため息を吐きながら、ライン通話にでた。


「もしもし、悠香」


「義弘くん揉んだりしないよね?もし揉んだら、、、、私とセックスするまで監禁するからね?いやしなくてもそれがいいかも」


「よくねーよ。揉んだりしないからな。あと胸より俺は足が好きだ」


「それなら足撫でる?」


ゴクッと俺は唾を飲んだ。悠香のあのすべすべそうで、白い透明感のある足を撫でられる何てなんと魅力的な提案だ。しかしそれをやったら戻れなくなる。あれだ満足して彼女を作れなくなる。


「それは、、、、やめておく」


「その間は悩んだんだねー。まぁいつでも大歓迎だよ」


心の中まで見透かされるている。まぁ今さらだが。とっくの昔から見透かされ続けたからな。それでなぜ分かるか訪ねたら愛してる人のことは一日中考えるからその人の行動、言動で分かるんだよと言われた。一日中は考えすぎだろ。それなのに成績はトップクラスだから自力の差を感じる。 


「じゃぁー電話切るぞ」

 

「うん。じゃあね」


俺は電話を切った。盗聴機どこにしかけているんだろうか?まぁ見つけて捨ててもまたつけられそうだから無視だが。ヤンデレになった悠香が襲ってくるのは怖いが。


「お兄様電話してる間に料理来ましたよ」


「それじゃ食べるわ」


『いただきます』


俺達は食べ始めた。ペペロンチーノは少しにんにくと唐辛子のちょっぴりとした辛さが絡み合って美味しい。やはりサイゼと言ったらペペロンチーノだな。これで大体400円なんだぞ。もうサイゼは日本の象徴と言っても過言ではない。それは日本が安いながらも満足できる美味しさの料理を出すからだ。海外だと四千円くらいかかってもおかしくないくらいだ。


「やっぱりサイゼは最高だな」


「そうですね。学生の財布に優しくて、この出来映えはすごいです」


悠香はあまりサイゼに来ないがな。あいつは舌が肥えているから高級料理とかラーメン以外はあまり好まないんだよなぁー。サイゼも嫌いではないと言っていたが。退院したらどっかのフレンチでも一緒に行くか。


「そうだな、サイゼほどコスパのいい店はないからな」


ちゃん利益ができてるの疑うレベル。昼は回転率が高いが、夜ごはん前だと、勉強しに来ている高校生も多い。飲み放題で、ついでに夜ごはんを食べても千円行かないからな。そりゃ集まる。それに大量に頼む人は少ない。


「それでドリンク取ってくるが、何がいい?」


「オレンジジュースでお願いします」


「分かった。ナンパには気を付けろよ」

 

一応式神を出しておくか、御鬼を出しておいて、辺りを警戒させる。それじゃ行くか。俺はお茶にしておこう。ドリンクバーに着くと、俺はオレンジジュースとお茶をいれた。そして席に戻ると、大学生ぐらい酔っぱらっている男が花梨をナンパしていた。御鬼に恐れを抱かないとは相当酔っぱらっているな。


「そんな強面な男より俺といた方が楽しいよー。それに気持ちいいこともできるしね」


花梨は冷めた目で見ていた。まぁ基本的に花梨は俺以外の男には当たりが強いからな。冷徹とでも言えばいいか。


「そんな下品な言動をファミレスで言う男には興味ないです。ささっとどっか行ってくれませんか?」


「ああ、言わせておけば生意気なこと言いやがって」


「おい、そこまでにしろ。じゃないと殺すぞ」


思いっきり殺気を出した。すると男はたじろいだ。酔いが今ので冷めたか。それならここで畳み掛けよう。俺はさらに霊気の塊をナイフじょうにした。


「今去らないとどうなるか分かっているよな?」


「ひっすみませんでした」 


男は去っていた。一応解決したな。


「さすがお兄様。霊気を自由に変えられるのは100年に一人と呼ばれてるぐらいで、それをできるなんてやっぱお兄様は天才ですね」


「大してことしてないぞ。形を変えるくらいなら過去にもそれなりにいるからな」


実際使えるどうかならともかく形を変えるだけだったら俺の世代に二人はいる。まぁだが俺の世代はキセキの世代といわれているが。十年に一人の逸材が四人いるというな。俺も一応そこに含まれているが、そこから図抜けているわけじゃない。


「お兄様はでもある程度は使いこなせるんですよね?」


「まぁそれなりにはな。それとこれオレンジジュースな」


「ありがとうございます。お兄様は家を継ぐんですよね?」


正直言うと、働きたくないが、親からの期待がある分そうも言ってられないんだよなぁー。本音は専業主夫になりたい。家で家事というなの仕事をしたいからな。


「まぁたぶん継ぐことになるんだろうな」


一人継ぐことにうるさいやつがいるが、実力で黙らせるからな。一応土御門家の血は引いてるから、継ぐには問題ないし。

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