第35話

少し進むと、俺の青春ラブコメは間違っているの特設コーナがあった。いろはがたくさんいる。水着のいろはとか最高じゃないか。制服いろはもいる。しかも上目使いの。やはり天使だな、間違いない。


「お兄様この八幡かっこいいです」


ポケットに手を片方突っ込みながらもう片方で笑顔でこっちに手を振っている八幡だ。確かにこれはかっこいいな。八幡って目以外はイケメンでハイスペックだからな。モテてもおかしくない。ぼっちでなんでもできるとかレベル高すぎ。まぁ八幡の魅力は端からみたら分かりにくいが。


「そうだな。八幡の笑顔は貴重だしな」


八幡滅多に笑顔を見せない。自分の笑顔はキモいと思っているからだ。まぁ不自然なのはそうなんだが。自然な笑顔はかなりイケメンである。イケメンスマイルって感じで。花梨もしよっ中それをみてはぅとか言っている。八幡みたいな男なら花梨を任せられるんだけどな。まぁそんな男は早々いない。


「とりあえずこれとこれと」


花梨はグッツを選び始めたので、俺も選び始める。いろはのアクエリルスタンドとかな。これ制服で太ももがいい感じなんだよな。後は水着のクリアファイル。缶バッチも欲しいな。まぁどれがでるか分からないと思うかもしれないが、俺ほどのになると中にある物を当てられる。晴明公が箱の中にある物を当てたという逸話があるがそれみたいなものである。


これは違うこれも違うこれか、あとこれもか。合計二つだな。足が強調されていてなかなかいいな。


「花梨選んだかー?」

 

「はい選びました。ここは一杯八幡グッツがあって最高です」


かごにはたくさんのグッツが入っている。売れてるモデルだからかなりお金は持っているから買いすぎだとかは言わない。むしろその他の物でお金をかけていないから余ってるくらいだろう。俺達は下に降りると、会計するために列に並んだ。


「さすが秋葉のアニメイト。会計するだけで列に並ぶとは、それだけここが聖地化してるってことだな」


「お兄様は秋葉によく行かないのですか?」


「俺は土日は混むから平日しか行かないんだよ。だからこんなに並ぶことはあまりない。それに今日はやたらと外国人が多いしな」


特にヨーロッパの人が多い。ヨーロッパは今日は祝日なんだろうか?土日だけの休みでわざわざ遠い日本まで来ないだろうしな。俺も土日の休みだけでヨーロッパに行こうとは思わないし。夏休みならフランスに行きたいがな。フランス語もある程度ならしゃべれるし。


「そうですね。お兄様も逆ナンされてましたし。胸が大きいエマさんにでれでれしてましたよね?やっぱあん時削ぎ落とすべきでしたか」


ハイライオフで言うなよ。段々悠香に近づいていないか?後怖いからね?削ぎ落とすとか。それに巨乳をみてしまうのは男の性だ。ゆえかの胸もついみちゃうしな。みるからって好意があるわけではない。


「胸より足だ。とくに花梨の足は絶品だから自信を持てよ」


俺は頭を撫でながら言った。なんで俺は妹にお前の足は好きだと言っているのかねぇー。とんだ変態じゃん。いや今さらか。元々変態みたいなものだし。


「そうですか。それなら許します」


目のハイライトが戻ったからよしとするか。代わりに俺の兄としての威厳がなくなった気がしが。まぁあのままハイライトがオフのまんまの方が何をやらかすか分からないからな。実際に悠香はやらかしたし。相手を不登校にしたからな。俺をいじめていた相手を。


俺達は会計をしたあと、アニメイトの外にでた。もちろん荷物は俺が持っている。女子に持たせるわけにはいかないからな。さすがお兄様女子の喜ぶことを自然にやるなんてとか言っていたが、モテるやつはみんなやっているだろう。


「それで次はアイドルショップでいいか?」


「はいいいですよ」


俺達はさっき歩いた道と逆方向に向かった。それにしても人がごった返している。すると花梨が手を握った。


「これは離れないためですよ。だから恥ずかしくはないですからね」


そう言って微笑んだ。まぁこの人混みじゃ手を握っていないと離れる可能性かあるから仕方ないか。それにしても人酔いしそうだわ。やっぱり秋葉に来るなら平日がいいな。秋葉に限らず東京ならだが。幕張じゃ色々揃っているが、ここまで混むことはない。だから居心地がいいし、千葉が最高なんだが。


俺達は人混みを進む。花梨が痴漢をされないように気を付けながら、この人混みだとどさくさに紛れて触ってくるやつがいたりするからな。注意を払ってないといけない。


そしてアイドルショップに向かう最後の信号まで来ると人混みはいくらかましになった。やっぱり秋葉に来るやつはアニメ系の物に興味があるから、アニメ系のグッツを売っているところから離れれば人混みを避けられるみたいだな。


「お兄様、なにもされませんでしたか?」


まぁあの人混みだから美少女と歩いていると、ムカついてわざとぶつかったりするやつもいるからそのことを聞いているのだろう。実際に東京に行ったときは何回かあった。


「なにもないぞ。リア充もどきは少ないからな」


そ言うことをやってくる連中はモテないことに不満を持っている奴らだからな。モテないなんておかしいと考えていて、美少女と一緒にいるやつは狙う。それでストレス発散するんだからモテないと思うんだがな。女子は見た目も気にするが、それと同じくらい中身も気にするやつは多いからな。

















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