第43話
それから新松戸に着き、俺達は駅をでてすぐ目の前にある幸谷駅に来た。周りの竜山高校の女子は美少女だらけだ。こんな環境であいつは生活してるのかよ。羨ましい。やっぱり偏差値67付近が一番美少女が多いのか。俺も偏差値下げて受けるべきだったか。いやそれをしたら美月に会えなかったってことだから今の高校でよかったか。
「義弘くん他の女子に目移りしてないよね?特に足をみたらその女子を男恐怖症にしちゃうかもしれないから」
何をするつもりだよ。男恐怖症って怖いわ。俺もあのまま悠香が助けてくれなかったら女子恐怖症になっていたかもな。そうならなかったから悠香に感謝だな。それでも女子に男をトラウマにするなよ。
「分かったよ。できるだけみないようにするからそんなことするなよ。相手が悪くないのにトラウマにするのは可愛そうだからな」
「まぁ見なければいい話しだからね」
そして流鉄が来たので俺達は乗った。すると声優の声が響き渡る。ああ癒される。登校中に声優の声を聞けるなんて、何て竜山高校の生徒は羨ましいんだ。それに観光スポットをキャラを壊さず紹介している。この辺は脚本書いた人がうまいな。
「こんな感じにしゃべれば癒しを与えられるんだね。悪魔で自分を出さずにキャラになりきるんだね。勉強になるよ」
悠香は真剣に聞き入っている。悠香は動機はどうであれ努力家で真面目だから、真剣に研究をして色々やってみるタイプだ。きっと声優としてもうまくやるだろう。問題はファンがガチ恋をしないかだが。ガチ恋をすると間違いなく俺を刺してくるだろう。刺してきても素人なら問題ないが、それが陰陽師や幽霊だと危険だ。
俺は悠香が聞き入っているので邪魔をしないように黙って声優の声に癒されていた。その真面目に聞き入っている顔に周りの男子は悠香に見惚れている。まぁ黙って真剣に聞いてる姿は絵画のようだからな。俺は周りの男が話しかけないように威圧を加えた。そんなことを悠香は気づいていないが。まぁ頭のなかで研究でもしてるんだろう。
そうこうしてると、竜山高校野茂より駅に着き、竜山高校の生徒達が入ってきた。やはり美少女が多い。イケメンは少なそうだが。あいつの話によると美少女のほとんどは主人公のことが好きらしい。どんだけ好かれているんだよ。本当に主人公みたいだな。しかも鈍感というおまけ付きで。あいつも大概モテそうだがな。
そんなことを考えていていると、流山駅に着いた。確か駅自体も有名なんだっけ。後で写真を撮っておこう。俺たちは流鉄を降りると、何人かの生徒はこっちに興味を持っていた。まぁ明らかに見覚えのない制服で流山駅にいればそうなるだろうな。
「なんかいつもと違う視線を浴びるね」
「そりゃこの辺じゃこの制服はみたことないからだろ」
「まぁいつもの下劣た視線よりかはましだかそのまんまにしておくけど」
まあいつもの下心のある視線よりは気にならないだろうからな。俺たちは駅をでた。
「ビックリだよ切符を駅員にて渡すのもだけど、現金をそのまんま駅員に手渡して、でれるのも」
「なかなか便利だよな。まぁ乗ってくる人が少ないからできることだが」
同じことを東日本ではできないだろう。乗る人が多すぎて。まぁ千葉の田舎の方ならできそうだが。そして駅をでると、古い駅舎が目に入った。これが駅100景のひとつか。なかなかおしゃれだ。俺は駅を携帯で撮った。悠香も撮っている。
「それじゃ行くか」
「それじゃまず最初は一茶双樹記念館に行こ」
詩人の記念館か、でもたしかあの人って生まれは流山じゃないよな。縁のある人の家か。俺達はそこに向かった。
「詩人ってすごいよね。風景見て一瞬で詩がおもい浮かぶんだもん」
「江戸時代までは教養のひとつだったからな。発表会見たいのをやっていたりもしていたからな。今はできる人が少ないが、昔はそこそこいたみたいだぞ。まぁ詩人は別格だが」
詩人は稼げないから色んな人に支援を受けながら活動していた。教養がある商人とかが多い。今も詩人はトップを除いて、食べていくことはできないからな。まぁ今の人は別に仕事をやりながらだから支援は受けないんだが。まぁ今の人は趣味みたいなものだ。
「詩人といえば全国を放浪するよね。全国を放浪するのって憧れるよ」
その分お金と時間がかかるから、できるとしたらお金持ちの道楽ぐらいだろう。電車やバスや飛行機や車、手段は多いがな。どれもお金がかかる。昔の人は遠い距離を歩いていたというのだからすごい。特に松尾芭蕉はめちゃくちゃ早いペースで回ったことで有名だ。一説によると松尾芭蕉は服部半蔵とも言われている。
「俺はできるだけ部屋をでたくないがな。疲れるし」
今はテレビがあるから疑似旅行もできるしな。観光スポットだと人が多すぎてあんまり好きじゃないんだよ。群衆を上から見るのは好きだが。人がごみのようだとか言ってみたいからな。だから東京スカイツリーとかの人が見える階は好きである。後は山の絶景とかもいいよな。
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