第17話
「お兄様!心配をお掛けしました」
検査は終わったのか、花梨が申し訳なさそうに近づいてくる。
「まぁ妹は兄に心配されるものだ。だから気にするな」
まぁ自傷癖はやめてほしいが、それが長年の積み重ねていった性格や環境の問題だから仕方ない。もしまたやったらまた慰めればいい。死にそうになったら式神が助けるしな。死にそうじゃなくても助けてほしいが、あいつは花梨に嫉妬してるからな。なかなか助けないのだ。もちろん悠香にも嫉妬している。
「ありがとうございます。今日は遅くなりましたが、昼御飯を作ろうと思いますので、楽しみにしてください」
ここで無理をするなと言ったら、また花梨は私の料理を食べたくないのですねとなるから、無理をするなとは言わない。それに外食より花梨の作った料理の方が美味しいし。
「楽しみにしてる。お金払ったら帰るか」
「はい!」
俺はお金を払った。ここで花梨には払わせない。兄として妹になにかあったら兄の責任だからな。花梨に大切な人ができるその日まで俺が守っていこう。まぁ花梨に大切な人ができたら俺がよく調べるがな。そ名前に兄離れをさせないと、花梨の好きは多分兄としてだが、男として好きだと勘違いをしている。今まで女子高にいたから恋愛感情を理解できてないのだろう。
「それでお兄様は何を食べたいですか?」
「モヤシ炒めと生姜焼とピーマンの肉詰めが食べたい」
「それならすぐにできそうですね。お兄様が好きな味付けにしますね」
それはありがたい。俺は味が濃いのが好きだ。日本人らしくないがな。日本人は和食で味が薄いのを好むからな。
俺達は病院をでると、駅に向かった。やっぱりというか、花梨も美少女だから視線を集める。まぁナンパをしてきたら、潰すがな。だから俺は周囲に睨みを効かせる。
すると男達は途端に目を離す。まぁ相当の霊圧を加えているからな。普通のやつだったらすぐに目を離すだろう。相当な自信家じゃない限り。それに隣にいるのはちょっとしたイケメンだから、話しかけるきも失せるだろう。
「、、、、お兄様が睨みを効かせてくれるなんて、嬉しいです。これが愛ですね」
「花梨なんか言ったか?」
「なにも言ってないですよ。うふふ」
ずいぶん嬉しそうだな。なんかいいことでもあったか?いいことがあったら別に気にしないが。それにしたも笑みが花梨にはよく合うよな。泣かせないようにしないとな。だが彼女ができたときどうするか。危害は悠香みたいに加えないと思うが、自傷しかねないからなぁー。なんとか防ぐ手だてを考えておくか。
「あ、そうです。お肉とピーマンを買いに行かないといけないとですね」
「それじゃスーパに寄るか。ついでにお菓子も買っていくか。好きなの買っていいぞ」
「買ってくれるなんてさすがお兄様です」
「まぁ今日は悲しませたからな。それに花梨の好物を食べてる姿は可愛いからな」
「まぁ可愛いなんて。嬉しいです。うふふ」
花梨は嬉しそうな笑顔を見せた。この笑みがみれるなら俺はなんでも頑張れそうだ。後はいかに花梨を傷つけないかだな。定期的にデートをして、彼女ができても大切なことを感じさせるか。それで好きな人ができてくれればいうことなしだが。まぁそう簡単にいけば苦労しないがな。
俺達は電車に乗り、最寄りの駅に着くと、スーパに向かった。ここのスーパーは品揃えがよくてよく利用する。まぁ花梨に頼まれたときぐらいしか使わないが。
「これがいいですね。これも安い。豚汁も作りたいですがどうですか?」
主婦みたいな選び方だな。花梨と結婚できる男は幸せになれるだろう。花梨がそもそも誰かを好きになるかだが。年数が経てば兄離れはするだろう。少し寂しいが。それが花梨のためになる。
「いいと思うな。豚汁は好きだしな。ご飯とよく合うし」
「それじゃそうしましょう」
それから料理に使う材料を選んでかごにいれた。後はお菓子か。まぁ花梨の買うものは大体決まっているが。アルフォートのチョコレートとチョコの詰め合わせだ。
それから予想通りそれらをかごに入れた。俺はブラックペッパーのポテトを買った。これにマッカンはよく合うんだよな。ちなみに花梨もマッカンはよく飲む。甘党だからな。最初みたときはコーヒーって苦いから苦手なんですよと言ったが、飲んだ瞬間目を開いて、コーヒでこんなに甘いものがあるなんて千葉は偉大ですねと言っていた。
「それじゃ会計するか。花梨は面倒かもしれないがな。俺から離れるなよ」
ナンパされるからな。前一人にしてたとき、複数の男に囲まれていたからな。彼女ですと言った後に霊圧を加えたらすぐに逃げたが。昔だったら太っていたし、霊厚もそこまでじゃなかったら撒けなかっただろうが。イケメンになっていじめられない存在になってモテようとして努力した。結果悠香のヤンデレがよく発動してイケメンになってもモテないが。まぁいじめはなくなったからよかったのかもしれないが。悠香のヤンデレどうにかしてほしいものだ。
そして会計を終えた俺達はスーパからでた。そこにこっちを付けているやつに気づかずに。
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