第4話

「くそ俺と話していたことが罰ゲームだなんて」


これは俺が小学校の頃か。悠香がヤンデレになったきっかけ。この頃俺とよく遊んでくれる女子がいて、勘違いして俺のこと好きなんじゃないかと思ってたら好きになって告白したんだよなぁー。そしたら案の定振られて、その女子の友達が草影からでてきて、俺を嘲笑ったんだよな。


「やっぱりこの見た目が悪いからなのか?」


このときの俺は太っていてイケメンではなかった。おまけに前髪も長くてまさしく陰キャって感じだったな。罰ゲームとはいえよく俺と出掛ける気になったよな。そう考えると悠香はこの頃から俺とよく遊んでいたな。周りの目とか気にならなかったのか?


「ふっおい来たぜ。夏賀に告白した勘違いやろうがよ」


体育館裏で待っていた。男子達が出てくる。そして俺をぼこぼこにした。それでストレス発散になったのか男子達はペッと唾を吐き去っていった。このときの俺はいじめが長引くと思い絶望したものだったな。もう女子を信じないとまで思ったものだ。


「こんなんで家に帰ったら妹にどう説明したらいいのか分からないじゃないか」


だが着替えるものは持ってきてなかったからそのまま家に帰るしかなかった。


「どうしたのその血」


すると悠香が怪訝そうな顔で俺の服を見て言った。このときの俺はどう誤魔化そうか考えていた。だが急に携帯をとりだし画面を見るとその携帯を握りつぶすんじゃないかと思うくらい離れた方がいいよ握りしめてた。後から聞いた話だと女子からあいつキモいしいじめのターゲットになるから離れた方がいいよときたらしい。


「許さない許さない。私の大切な義弘に心の傷と身体的な傷を負わせるなんて絶対に後悔させてやる。女子は義弘には近づかせない。義弘が向島さんを好きだったから諦めていたけど、もう誰にもやらない」


ぶつぶつとハイライトをオフにしながらどうやり返すか考えていた。向島のせいでいじめられて悠香はヤンデレになった。誰も俺を傷を負わせられないように。それからは早かった。武術を習っていた悠香は俺が蹴られてるところを録画して、その男子達をぼこぼこにして、向島達の弱みを握って脅して、女子を俺に近づけないようにした。


それから俺はこの見た目がからかわれた原因だと思い、トレーニングをして美容院に行って髪を切ったんだよな。中学に上がった頃にはイケメンになって俺の過去を知らない女子が近づいてきたりしたんだが、その場面に悠香が遭遇すると、ハイライトオフにして真顔になりった。


「私の義弘に何かしたらドウスルカワカラナイヨ」


耳元でその女子に言って恐怖で女子は近づかなくなった。一部の女子を除いてな。それで中学の頃は女子はよってこないで卒業した。そして高校では彼女を作って青春しようと思ったんだよな。だが入学式から周りに近づくなオーラを悠香がだして一緒にいるときは誰も近寄ってこなかったが。


そして、俺は目を開けた。懐かしい夢を見た。まぁ俺にとってはいい夢じゃないが。そして顔を上げると倉橋が俺の頭を撫でてていた。まぁいつも通りだから驚いたりしない。いっつも寝るといつのまにか膝枕されているからな。巨大な胸が目にはいるが目線をずらして、俺は倉橋の太ももから離れる。


「いっつも思うが、なんで膝枕するんだ?」


「義弘先輩を独占してる気分を味わうためと、悠香先輩じゃできないことをしてやって優越感に浸かるためです」


確かに悠香に膝枕はされたことないが。悠香の目の前で眠ると何されるか分からないからな。あいつ結構なキス魔だから、キスされてりペロペロされたりしそうだし。


「独占ねぇー。お願いだから変なことはするなよ」


「するわけないじゃないですか。悠香先輩と違ってそんなすごいなにかしらのフェチじゃないので」


まぁその辺は信頼してるからないのは分かっているが、一応釘を刺しておくために言っておいた。それにしてもいつも思うが、いい太ももだった。そのまま触りたくなるくらいすべすべで弾力があった。まぁ付き合っていないのに触ったりはしないが。付き合っていたら触っていたかもな。


「膝枕よかったぞ。俺が必要なときは呼んでくれ。いっつも世話になっているから、少しくらい助けるからな」


俺は立ち上がり背伸びをして、それじゃ教室戻るわと言ってクラスに向かった。グラウンドではいろんな部活が片付けをしている。ここは進学校だが、部活は強いところは少ないとはいえ盛んだ。別に強くないとゆっても弱くはない。中堅レベルくらいだ。県内ベスト16くらいだ。それにしてもよく昼休みまで運動しよう思うよな。


そんなことを考えながら俺は中庭から教室に陰業の術をを使って戻っている。途中で悠香に見つかると面倒だからな。女子の匂いがするとか言って尋問されそうだし。


無事教室にたどり着くことができた。そして教室に入ると隆弘はいろんな女子から話しかけられている。リア充よくだけ散れ。


俺は呪詛でも隆弘にかけてやろうかと思いながら席に座り隆弘の彼女を見た。ニコニコしながら隆弘を見ている。あれだけ器が悠香も広ければ今頃俺も女子といちゃコラできたのに。












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