第2話
「あんなくらいで恐怖を抱くくらいなら私に話してかけないでもらいたいね。そもそも私が義弘くん以外の男に興味を持つわけないじゃん」
いや俺も少し恐怖を抱いたが。これは言葉に出さないでおこう。悠香はハサミしまい。俺の方に目をハートにしながら近づいてきた。あ、これはデレてるわ。まずいなこうなると場所お構い無くボディータッチをしてくるんだよな。しかも結構際どい感じの。
「ふふふ、私の前にでて、助けようとしてくれたよね?やっぱりいざというときは頼りになるよ。あんなヤりちんとは魅力が天と地ほど差があるよ」
そう言って俺の腕に抱きついた。柔らかい感触が俺を襲うが。これは何回もやられているから、もう慣れた。他の女子にやられたらドキドキするが。すると俺の表情を見て、悠香はハイライトをオフにした。いきなりヤンデレモード入るなよ。
「何で私以外の女を考えたの?ネェナンデ?ワタシイガイカンガエラレナイヨウニシナクチャ」
それを見た美月はキョトンとしている。さすが天然。ヤンデレモードに入っても動じない。これが俺の近くにいれる証拠だが。普通はヤンデレモードに入ったら恐怖を抱いて、離れていく。それなのに離れないのは美月の天然で気づかないゆえである。
「落ち着け、他の女子だったらどいう反応になるか考えてただけだ。決して悠香の考えてるようなことはない」
「ホント?」
「ああ、ていうかいたとしても悠香がすぐに気づいていて潰すだろ」
すると悠香の目に光が戻る。ヤンデレモードから解除されたようだ。いつどこでヤンデレモードになるか分からないからはらはらするわ。
「あ、私待ち合わせしてたんだった~。じゃあね~」
そう言って美月は待ち合わせ場所に行った。ああ天使だったな。まぁ他に好きな人がいるんだろうけど。あぁ優しい彼女がほしい。誰か癒してくれないかなぁー。
「あのビッチやっとどっか行ったよ。それでまだ聞きたいことがあるんだけど」
「なんだ?」
すると悠香はまたハイライトをオフにして、俺のことを見てきた。ヤンデレモードに入るの早くね?さっき解除したばっかだろ。他にやらかした記憶ないんだが。
「あの女は誰なの?昨日楽しそうに談笑していた」
昨日、助けたやつか。なんか重そうな荷物を持っていたから、学校まで持っていたんだっけ。何でそんなこと知ってるんだよ。ストーカーでもしてたのか?悠香の陰業の術は俺でも見破れないくらいうまいし。見つけた時じゃなくて今追求するのは珍しいな。
「はぁー助けただけだ。その道中に少し話しただけだよ。相手もなにも思っていないだろ」
「嘘。あれ完全に恋する乙女の顔だったよ。まるで王子様に助けられたような。勘違いも甚だしいね。頭お花畑な悲しい人だね。そもそも義弘くんは私のものなんだからあんなにバカそうな人を好きになるはずないじゃん。頭がいい人が好きだもんね義弘くんは」
頭がいい人を好きになるのは否定しないが、話し感じバカではないと思うぞ。それき一応うちの学校よりワンランク落ちるとはいえ進学校の生徒だぞ。頭がお花畑ってことはないと思うが。後あんなんですぐに好きになるはずないだろ。あのくらい困ってれば誰でも助けるだろ。たまたま俺が近くにいただけなんだから。
「押し問答していても仕方ないし。そろそろ遅刻しそうだから行くぞ」
いつの間にか隆弘もいなくなってるし。あいつ逃げたよな。こうなることが分かっていて。まぁ巻き込まれたくないのは分かるが。俺は悠香を手を掴んで学校に向かった。
「んふふ。義弘くんが私の手を掴んでる。これはもう洗えないなぁー❤️」
そして学校の門の前に着くと、俺は手を離した。悠香は腕を絡ませようとするが、俺はそれを回避した。悠香のことだから周りへの牽制のつもりだろう。だがそんなことしたら彼女ができるもんもできなくなる。だって周りに勘違いされるからな。だからお昼も見つからないように中庭で目立たない場所で食べている。
「俺は先行ってくるからな」
クラスは違うしな。すると悠香はすぐに俺のとなりに並んだ。にこにこしながら。そういえば今日は悠香が遅れるから、先行っていてと言ったから隆弘と二人で登校したんはずなんだが。
「何で悠香はあそこにいたんだ?」
「なんか女が近づいてるような気がしたから、少しだけ化粧して、車で追いかけたんだよ。修さんにお願いして」
急かしている悠香が想像つくは。あんまり修さんに無茶言うなよ。家のドライバーでも朝は寝たいだろ。無茶は今に始まったことじゃないが。
「あんまり無茶言うなよ。修さんだって事情かあるんだから」
「分かってるよ。今日は起きてたから頼んだんだから」
「それならいいが、俺のクラスこっちだからじゃあな」
「また放課後ね。女子と仲良くしてたら突撃するから」
そう言って自分のクラスに悠香は行った。はぁー彼女作るのにもどうやって悠香を撒くかだよな。色々つけられてこっちのことを把握してるから厳しいよな。まぁいいや、美月と話せるし。まぁ美月は俺のことなんとも思ってないだろうが。学園のアイドルだからな。そう思いながら俺は教室に入った。
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