第30話
やがて警察署に着くと、中に入った。まだ少し時間があるな。少し椅子に座って待っているか。花梨もそう思ったのか椅子に座っていた。俺も椅子に座った。
「そこまで人の往来が激しくないんですね」
「今は事件が起こってないからじゃないか。起こっても出動するのは刑事くらいだし。犯人が来たらピリピリするんだろうが」
今回は一応殺傷沙汰だが、俺達はかすり傷ひとつもできてないから、そこまであせる必要もないなのだろう。それにああいうやつは脅さなくてもポロポロと話すし、時間が経てば逮捕されるだろう。
「あ、土御門さんですね。私事情聴取を担当する雀田といいます。別室で事情聴取するので移動をお願いします」
「分かりました。行くぞ花梨」
「はい」
俺達は移動をした。そして取調室に着くと、その中に入った。やはりドラマと同じような感じだ。俺達は用意された椅子に座ると、雀田さんがまずは休日に時間を撮らせてすみませんと言った。
「大丈夫ですよ。これといった用事はなかったので」
「それならよかったです」
それにしても刑事にしては可愛すぎない?これじゃ犯人に舐められそうだけど。それとも犯人は担当していないのか?あいつを担当してたら間違いなくナンパしだしただろうな。反省とかしてなさそうだし。むしろなんで捕まっているのか分かってなさそうだ。
「それで七倉くんはあいつには悠香さんは釣り合わない。俺と結ばれるべきなんだとかあれは脅されてるから一緒にいるから助けるだけだとか言ってましたけど本当ですか?あと七倉くんは元彼かなんかでしょうか?」
「いやそれ嘘ですよ。あとあいつは元彼でもなんでもないです。自分に自信を持っていて、付き合わないとおかしいとか思っている痛いやつですよ」
あいつみたいなイケメンはこれまでも見てきた。自分に振り向かないのはなにか事情があるからだとかだ。振り向かないのはおかしいのだと考えるやつが多かった。イケメンは女子からちやほやされるから勘違いするやつも多いんだろう。俺は昔からのイケメンじゃないから勘違いすることはないが。
「そうなんだね。それで呪術を使ったみたいだけど。相手が攻撃してきたからかな?」
「ええ魔術を使ってきました」
「魔術!なぜそんなものが日本に」
普通はそう思うよな。誰かが意図的に流しているんだろう。何が目的までかは分からないが。陰陽道を潰すという可能性もあるだろう。魔術って自分達が正義みたいな所があるからな。だが危険なことにかわりない。呪術よりも素人が使ったら危ない。危険な魔術が断然多いからな。
「魔術師の誰かが流したんでしょう」
「そちらの方も陰陽師科に頼んでみます」
警察に陰陽師科があることは知っていた。まぁ一般人には公表されていないが。公表するとアニメを見て弟子になりたいっていう人が増えるからな。しかも結構な人がな。だから公表はしない。どうやって陰陽師科に入れるかって言うと、入っている人の推薦だ。一般試験はない。
「分かりました。事情聴取は以上でしょうか?」
「そうだね。もう帰っていいよ」
「それじゃ行くか」
「はい、それでは復讐させないように教育をちゃんとしてくださいね」
雀田さんはちゃんと更正させますと言うとドアを開けてくれたので、そこからでた。俺達は警察署をでると、折角だしお昼はどっかで食べるかってなった。
「お兄様どこで食べますか?」
「ラーメンとかどうだ?たしか通信高校の前にラーメン屋があったはずだ。あそこなら辛いラーメンもあっていいんだが」
「ラーメンですか。久々なのでいいかもしれないですね」
ラーメンは一度食べたくなると、無性に食べたくなるんだよなぁー。それだけやみつきになるってことだ。特に辛いのは他の辛い料理に比べて美味しい。
「それじゃ行くか」
俺達はラーメン屋に向かうため再び千葉駅にモノレールの声優の声を聴いて、癒されながら向かった。そして千葉駅に着くと、俺達は降りた。千葉に行くとよくそこを利用するので、道は覚えている。麺は細く、スープと絡み合ってなかなか美味しいんだよな。
俺達はローソンを通りすぎ階段を降りると、まっすぐ向かった。
「お兄様はそこは行きつけなんですか?」
「ああ、千葉駅に来ると大体そこでラーメンを食べている。花梨もきっと好むと思うぞ。あそこの辛いラーメンは美味しいからな」
海浜幕張周辺はあまりラーメン屋がないからな。同じ千葉市でも千葉駅とは性格が違う。幕張は大型施設が多いのにたいして、千葉駅は小店舗が多いイメージだ。住むなら幕張だが。たまに行くなら千葉駅だな。
「それは楽しみです」
ついでに千葉神社寄っていくかね。陰陽道の神様を祭っているし。何より見た目が綺麗だからな。千葉氏を祭っているいうのもいい。千葉氏は千葉県を築いた千葉県の重要人物だからな。
少し歩くと、ラーメン屋に着いた。お昼ときを過ぎたからか、人はあまりいない。まぁ嫉妬の視線を浴びないですむからそっちの方が好都合だが。
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