第48話

俺達は赤城神社を目指した。確かあそこは富士山の土を持ってきて、それを積み上げて、富士山に行けない人が上れるように作ったんだよな。向かしは町のことをよく考える人が多かったんだな。今は村の規則から外れた行動をすると、村八分に合ったり、相互監視が嫌になって若い人達が田舎からでてきているが。しかも頭いい人ほど地元からでていくから悲惨なことになっているらしい。まぁ千葉市には関係ない話しだが、むしろ来たりするがはだし。


「義弘くん、竜山高校の女子高生ばっかしみると、うっかりその女子高生に呪いをかけちゃいそうだよ」


たまに横を通りすぎるぎる竜山高校の女子高生の足をみているとその視線に気がついた悠香が目のハイライトを消して、俺のことを真顔でみて言ってきた。なんで視線だけで気づくんだよ。これでもチラッとしか見てないはずなんだが。


「うっかりで呪いをかけるな。悠香の呪いは際限を知らないほど強力なんだからな」


悠香の呪いは限度がなく個人の恨み具合によって、強さが変わる。前は呪いをかけられたやつが車に事故に会って骨折したからな。俺をいじめていたやつだが。だから特に可愛そうだとは思わなかったが、その後少し仲良くなったやつにも呪いをかけて胃潰瘍にしたときは不味いなと思った。だからうっかりでも悠香に呪いはかけさせてはダメだ。


「義弘くんが見なきゃいいことだよ。誰にも義弘くんは渡さないから」


こりゃ彼女作るのにもやはり時間がかかりそうだ。元々ある程度時間はかかることは覚悟していたが。まずは好きな人から探さないとな。悠香に邪魔をされないように。


「そこら辺の女子は見ないようにするわ。だから呪いだけは勘弁してくれよ」


いつ警察が嗅ぎ付けるかも分からないからな。俺のせいで悠香が捕まるのは勘弁してほしい。悠香には幸せになってほしいから俺なんかのせいで捕まってほしくない。悠香ならきっと俺よりいい人に巡りあえるだろうし。主人公みたいなやつとか。


「それならしないけど。呪いはいつでもかけられると思ってね」


呪いは軽いものなら陰陽法にひっかかんないが、強力なものだと陰陽法で罰せられる。それだけ呪いというものは危険視されている。誰もが簡単なものなら使えるからな。しかもどれくらい危険なのか知らない分厄介だ。素人が扱うと、呪詛返しされたときに倍になって返ってくるから今の呪いが流行ってる風潮はどうにかしたい。


「分かったよ。その代わり悠香の足を見るからな」


「ふふそれならいいよ。いくらでも私のを見てね」


悠香の許しも得たことだし悠香の太股をガン見しよう。すべすべの白い透明感がある太股にスラッとしたほどよく筋肉のついた足。まさに理想系である。まさしく天使といっても過言ではないだろう。ペロペロしたいな。まぁこれだけで好きになったりはしないが。これでヤンデレじゃなければなぁー。美少女好きだが、ヤンデレはきつい。


「いい足だな。理想の足だ」


「ふふそうだよね。だって足を義弘くんの好みに合わせてトレーニングしたりしたからね。もちろんその参考になった物は焼いたけどね!私さえいればあんなの要らないよね」


探しても見つからないと思ったら焼いていたのかよ。道理でないわけだわ。部屋に侵入したのは今さらだ。盗聴機つけられてるくらいだし。GPSは互いに付けてるから別にいいが。陰陽師だといつどこで事件に巻き込まれるか分からないからな。その対策だ。一豊も好きな人に式神を付けてるらしいし。同じようなもんだ。


「いや俺に幼馴染みでやれと言ってるのか?それは無理があるだろ。知っているやつで抜くとか途端に罪悪感がでるわ」


だけどAVはばれてないようだ。まぁあれはタンスの奥の奥のほうに置いてあるからな。歯科も人払いの結界まで張ってな。あれは一流の陰陽師じゃなきゃ気づかない。それだけあれだけは死守したいものなのだ。巨乳で足がムチムチで最高なんだよ。あの太股で膝枕されたい。


「でも他の人達はきっと私で抜いているはずだよ」


「親しさが違うだろ。親しい人ほど抜いた後に罪悪感がでるものなんだよ」


日向で抜いたことは一回あるが、罪悪感が込み上げてきてそれ以来やってない。この話しはこれで終わりにしよう。ちょうど赤城神社に着いたみたいだし。


「赤城神社着いたぞ。あれが富士山の土を集めたやつか」


思ったよりでかいな。何回もいって集めたんだろうな。アグレッシブだな。ちなみにここは流山の地名の由来にもなったらしい。細かいことは分からないが。


「あれ登れるのかな?」


「今は無理なんじゃないか」


「それもそうかもし崩れたら文化遺産の破壊だもんね」


「あのしめ縄は地元の人が作っているらしいぞ」


赤城神社は今も地元の人に信奉集めている神社だからな。今じゃ車や電車があるし富士山の本場の赤城神社にも行ってそうだが。文明の進化って素晴らしいわ。二百年前の人達はこんなに便利になるとは思わなかっただろう。


「そうなんだ。すごい太いね。これが手作りなのは一種の青春かな?」


みんなで一緒に作るっていうのも確かに青春みたいなものだな。作った後の宴会はすごそうだな。そんなことを考えながら境内を見て、神社をでた。


「そろそろ帰ろっか。あんまり遅くなると花梨ちゃんがまた心配するでしょ」


「そうだな。前遅くなってきたときなんて警察に連絡していたからな。一応俺男だから襲われる心配はないと思うんだがなぁー」


あのときはパトカーが家の前に止まっていて焦ったものだったな。花梨が何かの事件に巻き込まれかと思って。そんなことを話してると駅に着いた。








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