第11話

「それにしても義弘くんって学園系アニメが好きだよね」

 

まぁ青春している気分になれるしな。ファンタジーだと青春系があまりないから見ないんだよな。ラブコメは主人公がモテていて羨ましく感じるが。俺の周りにはヤンデレばっかしだから普通の女子が恋しい。美少女で幼馴染みで優しいいとか最強じゃん。なんで幼馴染みが負けヒロインになっているのか意味がわからない幼馴染みこそ最高の存在だろ。


「まぁな普通の青春が羨ましいと思うからな」


俺は悠香のせいで女子が遠ざかり、残っているのは癖の強いヤンデレばっかしだからな。悠香のこれに耐えられるが同じヤンデレしかいないんだが。美月に好かれたら最高なんだが。今回連絡先を渡した女子とも連絡を取り合えたらいいな。悠香に見つからないように進展させよう。


「それなら私と付き合えば輝かしい青春を過ごせるよ?」


「悠香は特別だと思っているが、愛してないのに付き合うことなんてできないだろ」


それに俺は普通で優しくて美少女の女子がいいんだ。ヤンデレと付き合ったらきっと一人の時間も取れないだろう。俺は一人の時間も欲しいのだ。元々黙々と本を読むのが好きだからだ。


「なら愛し合えばいいんだね?義弘くんを虜にしちゃうくらいアピールするよ。すぐに愛されるようになるからね」


まぁ好きでいてくれて嬉しいが、ヤンデレは治してくれ。いちいち突っかかってたらキリがないぞ。一応そこそこイケメンになったから、女子もそれなりに近づいてくるからな。まぁ逆ナンはそんなに多くないが。今日はそれなりされたが、いつもは遠目から見られるだけてされない。そこまでイケメンじゃないからな。


「周りに迷惑はかけるなよ」


そんなことを話していると、アニメイトに着いたみたいだ。結構な大きさだな。俺はワクワクしながらアニメイトに入った。色んな所にポスターが貼ってある。


「それじゃ御鬼を悠香につけるから、俺は見たいものを見てくるな」


「同人誌は見ないよね?買ったらどうなるかわからないよ。うふふ」


その笑いかたは怖いんだが。まぁ燃やされるかビリビリにされるかのどっちかだろう。そもそもこの間のことで反省したから紙とか残るものは買わない。ネットで買ってパスワードを設定して、パソコンで見るから問題ない。ネットなら消される心配ないからな。心配ないよね?パスワードまで分かるとかはさすがにないよな。


「買わないから安心しろ。それじゃ俺は好きなもの見てくるわ」


そう言って東京レイヴンズのコーナに行った。思ったより色々おいてあるな。アニメ自体は面白いんだが、そんなに有名じゃないから、ちょっと置いてあるだけかと思ったんだが。ちなみみに東京レイヴンズは先頭捨てるところがなかなか絵がいい。ラノベの方も表現が秀逸だ。なんであんまりアニメの方は人気がないのか疑うくらいだ。ラノベは人気あるけど。


鈴鹿のクリアファイルか、これは買いだな。缶バッチか、これはランダムだから鈴鹿が当たるか分からないんだよなぁー。まぁ全キャラ好きだし、どれが当たってもいいか。それとこの

アクエリルスタンドを買うか。ファイルと同じで足が見えてていい。やっぱり女子と言ったら太ももだよな。お、フィギアもあるじゃんこれも買おう。このくらいにしておくか。


「キャー!」


なんだこの女子の甲高い声は。明らかに普通の状態じゃない。俺はその声のする方へ向かった。


つくと一人の制服を着た女子高生が刃物を持った男に刃物を首元に当てられていた。犯人の狙いはなんだ。強盗か?アニメイトは確かに他の店よりお金はある。それより人質をどうにかしないとな。俺は不動金縛りの術を唱えて男にぶつけた。


「なんだ!急に体が動かなくなった」


俺は本棚からでてきて、人質の女子高生を男から引き離した。これでひと安心だな。恐らく女子高生をターゲットにしたのは襲うためもあったんだろう。下劣な表情をしてたし。


「もう安心だぞ。警察は呼んだから、あっちにいってな」


「はい、あ、危ない!」


女子高生が指を指す方向くとすぐ近くに男が笑みを浮かべながら包丁で刺そうとしてきたが、間に悠香が入り俺には刺さらなかった。悠香は口から吐血をした。くそ俺が油断をしていたばっかしに。


「おい大丈夫か悠香!」


「無事で、良かったよ。義弘くん、がこれで死んだら呪いをぶちまけそうだ、ったし」


そう言って微笑んで目をつむった。俺は刺した方の男を向き般若のような顔をした。許さない。悠香を傷つけたんだ報いを受けてもらうぞ。


俺は炎の呪術を唱えて呪符を男に向かって投げた。すると男は火だるまになった。


「あつい、あついよぉー。助けて」


俺はその間に救急車も呼んだ。男はあまりの痛さから気絶したようだ。そしてしばらく燃えてると、警察と救急車がきたので呪術を解いた。警察は男を見て驚いていたが、知り合いの警察官なので、俺を見たら納得していた。


「あんまり呪術を素人に使うなよ。義弘」


「悠香が刺されたんです。こんくらいはしますよ。まぁ俺が油断をしたのが原因ですけど」


お医者さんたちは悠香を救急車に乗せた。お願いだから無事でいてくれ。













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