カレイなる日々・二巡目(二〇二三)

隠井 迅

プロローグ:スタンプラリーREST@RT

 二〇二三年八月一日、この日ついに「神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2023」(以下、「スタンプラリー23」と略記)の開始となる。


 前年は、八月一日から十二月十五日の間に、計一二四(一店は閉店のために途中辞退)を巡る企画だったのだが、二〇二三年に関しては、期間は、八月一日から十二月二十日までと、五日ほど延びたものの、その分、訪問すべき店舗数が、前回に比べて十八増加し〈一四二〉となった。つまり、実施期間が一四二日なので、一日一軒訪店すれば、コンプリートできる計算にはなる。

 しかしながら、参加者自身の都合で行けない日が当然あるし、店側も、土日祝日には営業していなかったり、昼の数時間しか営業していない店もあるし、単純に、一日一軒平均で行けば良い、とはならないのが、このスタンプラリーの難易度の高さの理由なのだ。


 さて、今回、二〇二三年のイヴェントに関しては、今年で連載開始から四十周年を迎える『北斗の拳』とのコラボ企画もあって、全二十二種類のカードが配布されるそうなのだ。

 『北斗の拳』の『週刊少年ジャンプ』での連載開始が一九八三年、まさしく書き手はドンピシャな世代のオッサンなので、『北斗の拳』カードも集めたくなってしまった。

 しかし、この企画、店舗ごとに固有のカードが配布されるのではなく、ランダム配布なので、カードのコンプも一筋縄ではいかなそうである。

 とまれ、まっこと、中年のスタンプラリー参加者のツボ、否、秘孔をついた企画で、カードのコレクター達には、「お前はすでにハマっている」という声が聞こえてきそうだ。


 さてさて、前回の「スタンプラリー22」において、書き手は、全店コンプの「グランドマイスター」の称号は獲得した。

 書き手の場合、とにかく、コンプリートするために、昼営業の店を優先的に訪れたり、乗り換えの都合で行く店を決めたりなどなど、限られた時間的リソースをいかに有効に使って効率的に巡るか、という点に重きを置いた。

 だが、今回は、テーマを設けて、五店、十店〈単位〉で巡ってみよう、と企んでいる。

 

 例えば、歴史ある店に、開業の時代順に行ったりとか、カレー店を巡ってゆく事によって、東南アジアやインドの擬似ツアーをしてみるとか、擬似的日本横断をしてみる、といったアイデアを幾つか抱えている。


 このように、テーマ別にカレー提供店を巡って、そこを題材に様々な事を調べながら思考を巡らせてゆけば、もしかしたら、今まで思い付きもしなかった新たな知見や発見があるかも、と思いながら、おっさん、ワクワクすっぞってなっている書き手である。


 とまれかくまれ、「神田カレー街スタンプラリー2023」スタートである。

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