匙休め14 神田まつりの〆、神田カレーグランプリ

 秋は農作物の収穫の時期であり、例えば、ドイツのビール祭たる〈オクトーバー・フェスティバル〉や、ハロウィンの起源である、ケルトの〈サウィン祭〉は、そもそも、農作物の収穫祭である。


 現代の日本では、農作物とは無関係な事柄に関する祭が十月から十一月にかけて数多く催される。

 それは、十一月三日が文化の日であるがゆえに、大学の文化祭が、この時期に集中するからだ。

 

 神田・神保町では、今年、二〇二三年は、十月二十八日・二十九日の二日間に、「神田スポーツまつり」が、十月二十七日から十一月三日には「神田古本まつり」といった〈武〉と〈文〉の祭が同時期に催されている。

 そして、この文武の神保町の祭が終わると、次に催される〈食〉の祭典こそが、十一月四日と五日の土日に〈小川広場〉で催される「神田カレーグランプリ」なのである。


 これは、九月の予選によって選出された二十店のカレー提供店が、十一月最初の土日の小川公園という同一の時空間に集って、それぞれのカレー料理を提供し、この時空間に集ったカレー・ラヴァー達が、一食注文するごとにもらえる投票券を、自分のお気に入りのカレー店に投じ、その数で、この年の神田の人気カレー店を決定するというイヴェントである。


 九月の予選WEB投票では、一人三軒まで投票可能で、ちなみに、書き手が票を投じた三店は全て予選を通過し、この本戦にまで進んでいる。


 そして結果は――

 第三位が「BAR CAFE 三月の水」、準グランプリが「秋葉原 カリガリ」、そしてグランプリが「cafe & dining jimbocho」であった。

 

 ちなみに、「神田カレーグランプリ」に関しては、誰でも投票できるのだが、その一方で、前年までにスタンプラリーにおいて〈マイスター〉の称号を獲得した者のみが投票できる「マイスター賞」という特別賞があって、今年、その特別賞を獲得したのは「べっぴん舎・本店」であった。


 十一月八日現在において、書き手は、準グランプリの「カリガリ」とグランプリの「カフェ・ジンボチョウ」を未だ訪れていないので、今後訪れる事になる、神田のツートップのカレーを味わう事を実に楽しみにしている。


 とまれ、神田カレーグランプリ、参加店や運営の方々には、お疲れさまでした、という言葉を贈りたい気持ちで一杯な書き手であった。


〈参考資料〉

〈WEB〉

 「神田スポーツ祭り2023」「第63回 東京名物神田古本まつり」、『千代田区観光協会』、二〇二三年十一月八日閲覧。

 「第11回 神田カレーグランプリ グランプリ決定戦2023」「【速報】第11回 神田カレーグランプリ決定戦2023 結果発表」、『神田カレーグランプリ』、二〇二三年十一月八日閲覧。

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