匙休め10 九月十三日X時X分、『北斗の拳』は四十周年を迎えた

「一九九X年 世界は核の炎につつまれた!!

 海は枯れ地は裂け…………

 あらゆる生命体が絶滅したかにみえた……………………

 だが…人類は死滅していなかった!!」


 昭和五十八年、一九八三年九月十三日火曜日、集英社から刊行されている『週刊少年ジャンプ』の第四十一号から始まった新連載の第一話は、上記の言説から始まった。


 その作品こそが『北斗の拳』で、『ジャンプ・コミックス』全二十七巻が、集英社から刊行されているのだが、それに加え、集英社その他の出版社から、愛蔵版、文庫版、究極版、完全版といった紙媒体だけではなく、電子書籍版も出ていて、その累計発行部数は全世界で一億部を超えている。


 そして、五年前の平成三十年、二〇一八年、『北斗の拳』連載開始三十五周年を迎えたこの年には、「一般社団法人・日本記念日協会」によって、〈九月十三日〉が「北斗の拳の日」に認定・登録されたのは、先に述べたように、この日が『北斗の拳』の連載開始日だったからである。

 すなわち、今日、九月十三日は「北斗の拳の日」で、さらに言うと、特に、二〇二三年九月十三日は、四十周年記念日に当たるのだ。


 こういった事情もあって、集英社が位置している千代田区に在るカレー提供店を中心に催されている『神田カレー街食べ歩きスタンプラリー2023』は、『北斗の拳』とのコラボ企画を展開し、一四二のカレー提供店でカレー料理を注文するごとに一枚、『北斗の拳』のキャラクター・カードがスタンプラリー参加者にランダムで渡される、というイヴェントが為されている次第なのだ。

 ちなみに、二十二種類の『北斗の拳』カードは、十種類の白黒のカードと、十二種類のカラーによって構成されており、そのうち、カラー・カードの意匠は、連載開始三十周年の際に徳間書店から刊行された「究極版」の表紙絵を採用している。


 さらに、スタンプラリーで十店以上巡った者に与えられる「バディ賞」のカード・デザインの一つは、ジャンプ・コミックス版『北斗の拳』の第十八巻の表紙絵から採っているのだ。


 また、四十周年記念グッズが「書泉」から発売され、まず、記念日当日に当たる九月十三日その日には、黒地にケンシロウがデザインのビーフカレーと、赤地にラオウがデザインのチキンカレーのレトルト食品がリリースされた。これらには、書店限定のジュウザとラオウのカードがランダムで封入されており、書き手は、さっそく、この『北斗の拳』カレーの黒と赤を一つずつ購入し、ジュウザとラオウのカードを一枚ずつ獲得したのであった。ちなみに、九月十三日の『書泉』には、マグカップとTシャツのコラボグッズが置かれてもいた。


 九月十三日の時点で書泉で発売されていたのは、これらの商品だけだったのだが、例えば、ステンレスカレー平皿、ステンレスカレースプーン、そして、カードホルダーブックといった、『北斗の拳』との新たなコラボグッズが、順次発売されてゆくそうだ。

 

 そして、この日に、なんと、『北斗の拳』が新たにアニメ化される事が発表されたのだ。

 かくの如く、この九月十三日に、公式から様々な物品や情報が公開されたのである。


 そして――

 二〇二三年九月十三日〇時〇X分

 書き手はというと、『北斗の拳』の第一話を読んだのであった。


〈訪問データ〉

 書泉グランデ:神保町エリア

 九月十三日・水・十七時四十五分

「北斗の拳×神田カレーグランプリ」レトルトカレー:一九〇〇円(クレカ)

 黒:ケンシロウ愛のビーフカレー(No.03「ジュウザ」封入)

 赤:ラオウ悔いなしチキンカレー(No.02「ラオウ」封入)


〈参考資料〉

 『北斗の拳』第一巻、東京:集英社、一九八四年三月十五日初版発行。

〈WEB〉

 「『神田カレーグランプリ2023』×『北斗の拳』」、『書泉』、二〇二三年九月十三日閲覧。

 「北斗の拳40周年プロジェクト」、『北斗の拳 OFFICIAL WEB SITE』、二〇二三年九月十三日閲覧。

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