匙休め09 メトロの改札外乗り換え

 以前、本論考の中で、少しでも交通費を抑えてスタンプラリーを巡る為の方法として、「東京メトロ24時間券」の利用について言及した。

 例えば、まず、ランチタイムのラスト・オーダー直前に店に入り、ディナータイムに何処かでカレーを食べ、翌日のランチタイムに開店凸をすれば、一枚の〈お得乗車券〉で、最低三軒のカレー提供店を訪れる事ができ、一店につき往復〈二〇〇〉円で交通費を済ませる事ができるのだ。


 もちろん、一気にカレー店を梯子する事もあり得るので、その場合には、一店あたりの交通費の平均を下げる事も可能であろうが、〈ハシゴカレー〉は、企画やスタンプの個数稼ぎをする場合にこそ選択する強引な手段なので、無理なく、昼と夜に一食ずつカレーを食べるのならば、一日券一枚で三往復が適切であるように思われる。


 だがそれでも思うのは、さらに少しでも効率よく移動できないか、という事である。実は、東京メトロの〈乗り換え〉システムを利用した、もう一つの移動方法があるのだ。


 例えば、有楽町線の有楽町駅と千代田線や日比谷線の日比谷駅との乗り換えや、三越前駅における銀座線と半蔵門線の乗り換えの際には、一度改札の外に出ざるを得ない。

 『東京メトロ』のサイトにアクセスすれば、「いったん改札を出て乗り換える駅」、十四箇所を知る事ができるのだが、このうち、丸ノ内線の淡路町駅と千代田線の新御茶ノ水駅が位置する界隈は、「スタンプラリー23」に参加しているカレー提供店が数多く位置している。


 いったん改札の外に出た場合の乗り換え可能時間は〈六〇分〉なので、入店し、注文してから料理が提供され、食べ終えて退店するまでの所要時間を〈三十分〉と見積もった場合、駅から店までの移動時間が〈十五分〉以内であれば、丸ノ内線の淡路町駅で下車して、千代田線の新御茶ノ水駅から乗車する、あるいは、その逆という、メトロの改札外乗り換え猶予一時間というルールに反しない移動ができるのだ。


 スケジュールの都合で、一日半で三軒の店を巡る事ができない日もあるし、その場合には、この改札外乗り換えをうまく利用すれば、一往復〈一八〇円〉で交通費を済ませる事ができるので、〈メトロの改札外乗り換え〉もまた、「東京メトロ24時間券」同様に、コスパ良くスタンプラリーを巡る為の〈冴えた〉やり方の一つなのではなかろうか。


〈参考資料〉

〈WEB〉

 「いったん改札を出て乗り換える駅はどの駅ですか。」「東京メトロ線内でいったん改札を出て乗り換える駅では乗り換え時間の制限がありますか。」、『東京メトロ』、二〇二三年九月十二日閲覧。

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