参ノ二 アキバの南端から北端へ

匙休め12 アキバ・エリアを効率よく縦断せんとす

 東京二十三区のうち、皇居の周囲を取り囲んでいるのが〈千代田区〉で、この区は、さらに幾つかのエリアに分ける事もできる。その千代田区の北東部、台東区の〈上野エリア〉に隣接しているのが、秋葉原・末広町を中心とした〈アキバ・エリア〉なのだ。


 その〈アキバ・エリア〉は、JR秋葉原駅周辺の電気街を中心としているのだが、左は、神田明神に隣接した〈昌平橋通り〉が、上は、上野エリアに隣接した〈蔵前橋通り〉が、右は〈昭和通り〉が、下は〈神田川〉、あるいは、〈靖国通り〉が取り囲んでいる、と考えると、位置関係が分かり易いかもしれない。


 〈お酒と一緒にカレーを〉企画の第二弾として、今回、書き手が〈ハシゴ・カレー〉をするエリアに選んだのが、この〈アキバ・エリア〉に在るバー・居酒屋なのだ。だが、より厳密に言うと、それらの飲み屋は、〈アキバ〉の内部ではなく、その外縁部の端と端に位置し、つまり、目当ての店は、〈アキバ〉の下辺に隣接している〈神田エリア〉の上の方と、上辺に隣接している〈上野エリア〉の下の方に在るのだ。


 そして、企画第一弾として、書き手は、〈西神田〉のバーを一夜一軒ずつ〈四夜〉に渡って訪れたのだが、今回の企画第二弾は、〈アキバ〉の外縁のバー・居酒屋を〈一夜〉で巡ってみるというものなのである。


 しかし、神田エリアの上辺部と、上野エリアの下辺部は、徒歩で約二十分、およそ一.五キロメートルの距離で、最寄りはそれぞれ神田駅と末広町駅、つまり、地下鉄で一駅の距離である。

 一駅は、決して歩けない距離ではないが、一夜で、短時間に三軒の店をハシゴ酒・カレーをするのならば、移動時間は、なるべく短く済ませるに越した事はない。


 短時間にメトロを何度も乗り降りする時にこそ役立つのが、この論考の中で既に取り上げた「メトロ24時間券」であろう。

 繰り返しになるが、この〈お得切符〉は、例えば、八月十七日・木曜日の十七時に使い始めた場合、翌日、十八日・金曜日の十七時まで使える、というシロモノである。

 東京メトロの最低運賃は〈一八〇円〉、自宅から神田、神田から末広町、末広町から自宅まで、今回の企画第二弾では、短時間で最低三回はメトロを利用する事になるので、このお得チケットは、その有効性を十二分に発揮し得るに違いない。


 とまれかくまれ、一夜でカレーとお酒を楽しむ企画、まずは、アキバ界隈の外縁下、神田エリアの上部の店からのスタートである。


〈参考資料〉

〈WEB〉

 「東京メトロ24時間券」、『東京メトロ』、二〇二三年九月二十五日閲。

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