第弐章 スッペシャル・カレ~メシ

弐ノ一 メトロの話

匙休め06 靖国通りを西から東へ:九段下駅(D04)神保町駅(A09)新御茶ノ水駅(B07)淡路町駅(E04)神田駅(C06)

 「スタンプラリー23」には、カレー提供店以外にも、二つの書店と三つのJRの駅でスタンプを押印する事ができるのだが、それに加え、東京メトロの五つの駅もスタンプの対象になっている。


 例えば、JRの駅に関しては、「JR秋葉原駅電気街改札口」のように、何処に台があるのかを容易に知る事ができる。

 しかし、東京メトロに関しては、駅名が記載されているだけなのだ。メトロの駅も二つ以上の改札がある場合が殆どなのに、その改札ごとに、神田カレースタンプラリーの台が設置されている分けではない。

 だから、スタンプ台を探すために駅を彷徨う事無く、メトロのスタンプをゲットするためには、実際に何処にスタンプ台があるかを把握しておく必要があるのだ。


 地図を見れば明らかなのだが、九段下駅は、千代田区の最西部に位置し、その出入口は靖国通りに面している。

 ただ、新目白通り・内堀通りを境に、武道館・靖国神社側と神保町側とでは改札が異なり、前者が東西線の中野方面行の改札、後者が東西線の西船行きのや、半蔵門線、都営新宿線の改札に分かれており、スタンプ台は、出入口「1」「3a」「3b」「2」「4」がある方、すなわち、武道館側・東西線中野方面行の改札を出てすぐの所に在る。

 事実、神保町側の改札から武道館・靖国神社側の改札への移動はそれなりに面倒なので、知らないと余計な労力がかかるのは確かなのだ。

 とはいえども、九段下駅から神保町駅への移動には、半蔵門線を利用する必要があるので、いずれにせよ、メトロを使う場合には、階段を上り下りして、別側の改札の方に移動しなければならない。


 だがしかし、九段下駅と神保町駅は近接しているので、徒歩での移動も可能で、その場合には、靖国通りを神田方面に向かって東進し、最初に出くわす「A1」か「A2」口から入ると、いわゆる〈専修大学側〉の改札の外にスタンプ台が見止められる。ちなみに、メトロでの移動の場合には、九段下方面の車両に乗り、最も近い階段を上がるのがベターで、逆側、押上行きの方の階段から上がると、結局、反対方面にまで歩く羽目になる。


 さて、九段下駅と神保町駅は、同じ半蔵門線なので、移動は容易なのだが、しかし、神保町駅から新御茶ノ水駅、ないしは、淡路町駅への移動は、神保町駅から都営線に乗って小川町駅まで移動してそこから歩くか、半蔵門線で大手町駅まで行って、そこで乗り換えて、千代田線で新御茶ノ水駅に行くか、丸の内線で淡路町駅に行くかの何れかの方法を選ぶ事になる。

 だがもちろん、徒歩での移動も可能で、多少、歩く事になるが、神保町駅の専修大学側の改札でスタンプを獲得した後、「A1」から出て、靖国通りを神田方面に向かって進み、この通りが本郷通りと交差したところで、右折してすぐのところに在る「B7」口を下りると、地下道の端の壁際に、新御茶ノ水駅のスタンプ台が見止められる。

 ここで注意したいのは、領域が広い新御茶ノ水駅の出入口の中には、JRの御茶ノ水駅の近くの物も在るので、そこから入ってしまうと、地下道がダンジョン化し、具体的な設置場所に関する情報が無いと迷いかねない。

 繰り返しになるが、新御茶ノ水駅の設置場所は、靖国通り・武道館方面に最も近い出口と覚えておけばよかろう。


 この、千代田線の新御茶ノ水駅と丸の内線の淡路町駅は、別々の駅というよりも、有楽町駅や日比谷駅と同じように、いわば、改札外の乗り換えが可能な路線違いの同じ駅なので、メトロに乗る必要はない。

 その淡路町駅のスタンプ台の設置場所に向かう場合には、新御茶ノ水駅でスタンプを押印した後、地上には出ずに、そのまま地下道を淡路町駅方面に向かってまっすぐに進んで行った所にある、〈小川町方面改札〉に設置されている。淡路町駅には、池袋方面行きの〈小川町方面改札〉と、大手町・荻窪方面行きの〈須田町改札〉の二つが在るのだが、スタンプが置かれているのは、前者の小川町方面だ。

 地下道を通って、新御茶ノ水駅から移動する場合には、そのまま淡路町駅に向かえばよいのだが、地上から移動する場合には、神田方面に向かって靖国通りを歩き、外堀通りが交差した際に、横断歩道を渡らずに、「A4」「A5」から入ると、改札の外、化粧室の近くに置かれているスタンプ台が発見できる。


 ここで残る一つとなったのは神田駅だ。

 仮に、メトロで神田駅に移動せんとすると、大手町駅まで行って、そこから東西線に乗り換えて日本橋駅までゆき、銀座線で神田駅に移動する事になるのだが、乗り換え時間も込みで考えると、淡路町駅から徒歩で神田駅まで移動するのと、然して所要時間は変わらず、乗り換えのタイミングによってはメトロの移動の方が時間がかかってしまう。


 そういった次第で、書き手は徒歩で移動する事にした。

 淡路町駅から神田駅に向かうには、靖国通りが中央通りにぶつかった所で右折し、そのまま進めばよい。

 メトロの神田駅にも幾つもの出入口と改札があるのだが、秋葉原方面ではなく、中央通りに面した、神田駅に近い、例えば、出入口「3」「4」から下りれば、階段途中の踊り場のやや広い場所に設置されているスタンプ台が見止められる。


 以上が、東京メトロにおけるスタンプ台の設置場所である。


 書き手は、一日で五個すべてを、基本、徒歩で移動して回収した次第なのだが、もし二回に分けるのならば、九段下駅と神保町駅、新御茶ノ水駅と淡路町駅と神田駅をまとめて回収するであろう。

 もしも三回に分けるのならば、神田駅を別扱いにする。


 このように見てゆくと、九段下駅と神保町駅、新御茶ノ水駅と淡路町駅は、徒歩で五分以内の移動距離なので、別々に回収するのは、逆に非効率だ。

 そして、一日で全てを回収せんと欲するのならば、九段下駅から始めて、靖国通りを東進、これが効率的にメトロのスタンプを集める冴えたやり方であるように思われる。


〈訪問データ〉

 全て九月一日・金

  東京メトロ九段下駅:D04:十時二十分

  東京メトロ神保町駅:A10:十三時半

  東京メトロ新御茶ノ水駅:B07:十四時二十五分

  東京メトロ淡路町駅:E04:十四時半

  東京メトロ神田駅:C06:十四時四十分


〈参考資料〉

〈WEB〉

 「新御茶ノ水/淡路町駅構内立体図」、『東京メトロ』、二〇二三年九月四日閲覧。

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