匙休め08 グランプリ予選
神田のカレー・イヴェントは二本立てとなっている。
一つは、二〇二三年に関しては、全一四二店のカレー提供店が参加する「スタンプラリー2023」で、もう一つが「神田カレーグランプリ」である。
グランプリの方は、選出されたカレー店に対して、来場者が投票するもので、つまり、会場のカレー提供店でカレーを一つ買うごとにもらえる投票券を、好きなカレー店の投票箱に一票入れる、といった仕組みで、来場してカレーを買った者は誰もが、グランプリの有権者なのだ。
このグランプリが開催される「小川広場」は然して広大ではなく、実際問題、スペース的には二十店が適正店舗数なのだ。
そこで予選が行われる事になる。
まず、スタンプラリー参加店の中から、グランプリへの参加希望店が立候補する。
二〇二三年に関しては〈五十八〉が参加希望を表明したのだが、つまりは、これらの立候補店のうち三分の一しか参加できない事になる。
そのグランプリ参加の二十店を決める予選とは、『Google』の「フォームズ」のアンケート機能を使って、ネットで行われたのだが、その予選参加店の中から気に入った店を三つ選び、その集計の結果、上位二十店が十一月初の土日に小川広場で催される本戦に参加できる、といった手順で、そのアンケートが九月一日から十日にかけて行われたのだった。
九月九日の時点で、書き手は、「スタンプラリー23」で〈五十六〉のカレー提供店を訪れたのだが、しかし、その全てが予選参加店ではない。
数えてみたところ、書き手がこの一か月で訪店したのは、予選参加五十八店中、わずか〈十八〉店であった。
これでは、予選全参加店の中から、書き手の真のベスト・スリーを決めるのは難しい。そこで、たしかに、一年近く前の記憶になってしまうが、これまでの訪店経験を基に、〈オキニ〉の三つを決めざるを得ない。
二〇二三年のグランプリ予選参加店のうち、二〇二二年のスタンプラリーに参加しなかった店は〈十三〉店、そのうち、この一か月で〈四〉に行ったので、予選参加店のうち未訪店は〈九〉、すなわち、四十九店に行った経験があれば、二〇二三年に訪れた予選参加店だけを対象とした狭い判断ではなく、より正当な自分の好きな三店を選び出す事ができるであろう。
投票の締め切りが十日の午前十時、三店を選び終えたのが九時半というギリギリの投票になってしまったのだが、とまれ、どんな二十店が本選に進出するのか楽しみではある。
はたして、書き手が選んだ三店は予選を突破する事ができるのであろうか?
〈参考資料〉
「神田カレーグランプリ決定戦スケジュール」、『神田カレー街 公式ガイドブック 2023』、七十七〜七十八ページ。
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