34.隣の美少年を食べたい/武州人也
作品名:隣の美少年を食べたい
作者名:武州人也
性癖:美少年が危ない年上女性に狙われている状況
作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330657144567414
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
第二回性癖小説選手権から毎回ご参加いただいている武州人也さん。
今までの投稿作では大まかに「サメ映画」「美少年」「BL」「おねショタ」の性癖の作品を投稿頂いており、回を増すごとにどんどんレベルが高い性癖小説を執筆頂いている方です。
同じ種類の性癖の作品を何回も投稿頂いているという事自体が性癖に対する深さを感じさせてくれますね。好きこそものの上手なれの体現者だと思います。
そんな武州人也さんに今回投稿頂いたのは、『美少年が危ない年上女性に狙われている状態』という中々に危ない性癖小説です。性癖の中に「危ない」と書かれているのでその通りなんですが、美少年を狙っている女性がパパ活と後妻業で上手くいってしまったという「体を使って男からお金を貰う事で成功してしまった」女性というのがとても危なくていいですね。タワーマンションの一室や財産を手にしながらも出会い系を使用して行きずりの男を探してしまっている辺り、本当に体を他の事を知らない女性なんだというのが示されていて、「危ない年上女性」の解像度がとても高く書かれています。こういう自分の性癖や性欲に素直なキャラはいいですね。法律や道徳なんかの善悪は関係なく好感が持てます。
そんな「男に求められてきた女性」がショタに一目ぼれして、今窓は逆に「ショタの子供が欲しい」と自ら求める側に周ってしまったというのが今作なんですね。タイトルが「隣の美少年を食べたい」で章タイトルが「隣の美少年でお腹を膨らませたい」という部分からも、腹じゃなくて胎を膨らませる行為を目的とした捕食者としての覚悟が伺えます。
これほどまでに『美少年が危ない年上女性に狙われている状況』についての描写が上手い武州人也さんなんですが、性癖が「美少年」や「ショタ」ではなく、『美少年が危ない年上女性に狙われている状況』というのも性癖に対する拘りの一つだと思います。
この状況ならば「おねショタ」ですとか「ヤバい女ストーカー」等と書く事も出来るのですが、武州人也さんは敢えて『美少年が危ない年上女性に狙われている状況』よされています。つまり、語り手や主人公は危ない年上女性なんですが、状況としては「美少年が性的に狙われている」という部分に性癖を感じられているんではないでしょうか。
一見は「女性が美少年を襲っている姿」という攻め側への性癖を感じている様に見えて、その実は「美少年が女性に襲われそうになっている姿」という受け側への性癖を感じられている。武州人也さんの今迄の性癖小説からすると美少年が性対象として扱われている作品というのは納得できますね。
そして最後は良いところで終わってしまうのですが、カクヨムという健全サイトである事を考えるとこれは仕方ないですね。
性癖小説としても『美少年が危ない年上女性に狙われている状況』という事なので、実際に手を出しているシーンは求めていらっしゃる性癖とは違うという事でしょう。個人的にはこの導入部分が書かれた今作だけで商業も狙えるレベルの作品ではないかと思いました。
好きこそものの上手なれでここまでの作品を仕上げられるというのは本当にすごい事だと思います。性癖に対する強さが作品からひしひしと伝わってきました。
武州人也さんはもうすでに性癖小説選手権の殿堂入りを果たした方と言っても差し支えないでしょう。その高い性癖力はもっと世に広めてもいいのではないかと思います。これからも性癖に従った作品を書き続けて頂きたいと思いました。
ショタ系の作品コンテストとか無いんですかね。ぶっちぎりで優勝できそうな気がします。
ご参加ありがとうございました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます