12.終電過ぎたら行き泊まり/目々
作品名:終電過ぎたら行き泊まり
作者名:目々
性癖:訳あり物件
性癖:人生がいい加減な先輩
性癖:つかみどころのない後輩
作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330656269054671
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今回の第五回性癖小説選手権の一番槍だった目々さんの二作目です。
早い。作品を投稿するのがとても早い。これだけ性癖小説の投稿が早いって事は、普段から性癖が駄々漏れの可能性がありますね。
第四回から投稿頂いている目々さんの性癖小説の特徴として「日常に潜むやべー奴」という物があります。そのやべー奴のやべー部分が隠された裏の顔だったり家庭環境だったりと色々ありますが、今回は家庭環境がやべー奴でしたね。
家庭環境がやべーと言ってもこの後輩は家族に虐待されているとかではなく、家族が次々に自殺をしていって一人残されたという環境。母親が庭で焼身自殺と父親がドアノブ首吊りまでは両親の仲とか罪悪感とかであるあるなんでしょうが、そこから兄が推し入れでノコで首を切って自殺はそうそう無いです。本人が事件性も無いし安全と言い張っていても、どう考えてもこの家は世間的には事故物件です。ありがとうございました。
でも住んでみたら何が起こるのかワクワクしちゃいますよねこういう家って。このワクワクとドキドキがストレートに『訳あり物件』という性癖として現れていて分かりやすくて良かったです。
ご近所さんは何かあるの知ってるんでしょうかね。そこんとこも気になりますがこの後輩なので深く聞いたりはしていないんでしょう。
そして目々さんの神髄というかやべー奴の本当にやべーところが、こんな『訳あり物件』に住んで居る事と、先輩に家に来るか聞いている所ですね。
今まで何も無かったとしてもこれからは何があるか分かりませんし、何よりも「自分以外」が被害に遭っているのに「自分以外」を家に招こうとしているのが本当にやべー奴です。自分以外の死に疎くなっているんでしょうか? それとも他人の死に期待しちゃってるんでしょうか? 実は兄の時だって経験的に一人にしたら死ぬと分かっていて一人にしてません?
章タイトルが「Come to my "HOME SWEET HOME"」と自分にとって住み心地が良いところに招こうとしてますし、タイトルの「終電過ぎたら行き泊まり」というのも暗に後輩の家に行ったら「
また、こんな後輩を相手にしている先輩も先輩でやべー奴なのでしょう。『人生がいい加減な先輩』という部分にこの後輩が惹かれていて、一緒に映画を見に行ったり楽しいサシ飲みをしているのだと思います。惹かれているのが「家で死んで欲しいから」だとしたら最悪で最高なんですけれど、その辺りどうなんでしょう?
後輩が「家族は家で死んでくれる人」とかの狂った価値観を持っていない事を期待しましょう。
性癖が良い事の他に、一番槍と二作目一番槍と二つの一番を取っているのは素晴らしいですね。筆が早いという事はそれだけ多くの性癖小説を世に出し、それだけ多くの人に性癖を広めれるという事です。
目々さんはこの講評を書いている時点で三作目も投稿頂いていますし、性癖小説選手権の企画者としてとても嬉しいです。
二作目の性癖小説も素晴らしい物でした。三作目も楽しみにしています。ありがとうございました!
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