24.セックス/和田島イサキ
作品名:セックス
作者名:和田島イサキ
性癖:セックス
作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330656487764203
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一部界隈でイサキ節と呼ばれる特徴的な文体の作品を投稿されている和田島イサキさん。
性癖小説選手権では前回の第四回性癖小説選手権からのご参加なのですが、作品の全読みや全感想をしてくださっているので常連の方の様な気がしてしまう方です。
全読みもですが全感想は四方八方全部喜ぶ人ばかりなので自主企画主催としてとても嬉しい行為ですね。ありがとうございます。
そんなイサキ節満載の今作ですが、性癖がストレートに『セックス』となっているのが正直過ぎてとても笑顔になりました。しかも性癖だけではなくてタイトルも『セックス』。どんだけ『セックス』好きなんだよって突っ込みたくなりますよね。『セックス』だけに。
内容も流石一部界隈で熱狂的なファンがいらっしゃる和田島イサキさんという内容でした。
提示された性癖の『セックス』を主題にしつつ、「ヤバい女」から始まり、「ムチムチな体」「期待との落差」「論理的に考えるけどどこか間違ってしまって結局論理的じゃなくなる思考」「淡々と混乱」「常識的な範疇ではあるけれど非常識」というような和田島イサキさんの好きな物を散りばめて、それらを強引に「寂しかったから」という有無を言わさない暴力で殴りつけ、それじゃあ『セックス』も仕方ないなと『セックス』に話を終着させています。
最初は赤ん坊が欲しいからの『セックス』を断ろうとしていた男側も、最後は『セックス』の二回戦を希望してしまうのが悲しいサガですね。そう。これがにんげんのサガ。かなしいおとこのサガ。
そして最後は
>パートナーとはよく話し合い、コンドームは毎回きちんと正しく使用するようにしましょう。
と書かれていて、ここで全てはこのキャッチコピーの為の前振りだった事が判明します。最高でした。
避妊は本当に大事です。例えパートナーが数時間前に会った人だったとしても、パートナーとはよく話し合ってコンドームは毎回きちんと正しく使用するようにしましょう。
また、性癖小説選手権では予め性癖を小説の概要に記載する事で、この作品がどんな方向けなのか、どんな内容なのかを読者に分かる様にしています。
これはレギュレーションにも指定している事だったんですが、和田島イサキさんは
> 性癖:セックス
> 頭が中学生男子なので「セックス」という言葉の語感だけで楽しくなっちゃうし、あとセックスにまつわるちょっとした(あるいはギリギリの)空気感みたいなのも好きです。
と、性癖の提示だけではなく性癖の説明まで書かれていました。
あまり見ない行為ですが、これは性癖を理解してもらう性癖小説選手権としては性癖を伝えやすくなる行為なので全然ありですね。目から鱗でした。次回からレギュレーションに取り入れてみたいと思います。
和田島イサキさんは既に高い性癖力を持っておられ、その表現の仕方も自身の型を持っている完成された方です。
むしろ性癖小説的には和田島イサキさんは参加者側よりも主催者側の人間なんじゃないかとすら思える完全度でした。
性癖が性を確かめ合う『セックス』な事もあり、実質的に殿堂入りな作品ですね。様々な『セックス』の理由がありますが、基本的には「寂しかったから」ですもん、『セックス』する理由って。
今回の優勝者には『初代性癖CEO』を名乗ってもらう予定でいますが、和田島イサキさんには『セックスリーダー和田島』を名乗って頂きたいなと思う作品でした。
『セックスリーダー和田島』として、更なる『性癖としてのセックス』の良さを広めて頂けたらなと思います。ご参加ありがとうございました。
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