4.宇宙の果てからやってきた侵略者とパンケーキを食べに行く話/ 秋乃晃

作品名:宇宙の果てからやってきた侵略者とパンケーキを食べに行く話

作者名:秋乃晃

性癖:当初の目的を忘れて人類の生活に馴染みつつあるし人の心が読める宇宙人

性癖:ヒロインにコントロールされる主人公

性癖:現代日本に近しい世界観

性癖:長編の番外編

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330656241976733


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 前回からご参加を頂いているのですが、すっかり馴染みの方になっている気がします秋乃晃さん。

 今回もご参加ありがとうございます。


 こちらは秋乃晃さん作の長編のスピンオフ的なお話らしいのですが、単独でも読める話となりつつもやはり元の作品が気になる塩梅で書かれているのがとても面白いですね。性癖にも『長編の番外編』と書かれていますし、本編では出来ないような日常を番外編で魅せるってのは蜜側も書く側もやっぱり好きな事なんだなと思わせてくれます。スピンオフとか学園パロとかいいよね。

 また、『現代日本に近しい世界観』というのも、現実世界のどこかで実際に起こっている事なんじゃないのかなと仄かな期待を持たせることによってキャラクターの存在感や関係性を際立たせているのでしょう。TVで自分の地元が映るとテンションが上がったりしてなんだか嬉しくなるのと同じだと思います。


 そして物語としては宇宙人(?)である女性に男性が振り回されつつも付き合ってあげるという恋愛を予感させるようなストーリーです。宇宙人は姿をまねているだけなので男女の仲というわけではないのかもしれませんが、そういった下心無しでもちゃんと付き合ってあげている男性側はとても優しい人なのでしょう。こういうやれやれ言いながらもヒロインに振り回されるのを嫌と思っていないぶきっちょな男性いいですよね。そのまま善意で色んなことに巻き込まれて苦労して欲しいと感じてしまいます。そういう部分も含めての『ヒロインにコントロールされる主人公』なのでしょう。どんどんコントロールされていって、気付いたら大惨事の中心人物になったりして、そのままやれやれと人知れず世界を救うヒーローになっちゃうのを期待します。だってアンゴルモアといったら地球の危機だしね。


 番外編の作品という事でキャラが二人とも完成されていて、作中で何か成長するわけでもなく単に日常を楽しんでいるという感じの、そういった長編では現わせれない部分を全面に出して『俺のキャラを見てくれ!!!』という強いアピールをしている作品でした。

 贅沢な悩みなのですが、普通に面白くて完成度の高い作品というのは何も言う事が無く、何を書いたらいいのか困ってしまって講評がしにくい事があります。

 講評なのに普通に感想文みたいになってしまっているとしたら、それは作品の出来がとても良かったという事だと思って下さい。敢えて言うのだとしたらモアちゃんの外見も分かると、もっとモアちゃんの可愛さが伝わるんじゃないかなと思いました。特にこれだけ所作でかわいさを現わしているのならばおおよその外見も決まっていると思うので、その部分を性癖に書き出したり、作中にもさらっと書いてあると良かったんじゃないかなと思います。


いやしかし、可愛いですねモアちゃん。きっと本当の姿も可愛い事でしょう。私は不定形のアメーバであってもモアちゃんなら可愛いと思います。

 

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