43.すきやき/紫陽_凛

作品名:すきやき

作者名:紫陽_凛

性癖:BL

性癖:黒髪眼鏡

性癖:金髪碧眼

性癖:楽器が弾ける男

性癖:あやしい関西弁

性癖:自分の顔の良さを理解している攻め

性癖:気心の知れた相手に放つ暴言と毒舌

作品URL:https://kakuyomu.jp/works/16817330656675423944


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 紫陽_凛さんも今回初参加の方ですね。ご参加ありがとうございます。


 特徴的な題名が光るこちらの作品は、『黒髪眼鏡』の母親の居ない口が悪い男子中学生が、『金髪碧眼』の優等生タイプだけどわざとおちゃらけている男子中学生との青春及び大人になってからの再開のお話となっていて、紫陽_凛さんがいかに『BL』を好きかという主張がこれでもかと詰まっている性癖小説でした。

 特に周りにバレバレなのに本人はバレてないつもりの恋愛相談のシーンが二人の関係の説明や感情の再確認にちょうど良い緩衝材となっていて、ピアノを絡めた二人のイチャイチャしているシーンとの良い比較となっています。というかメインの二人だけじゃなくて恋愛相談されている副会長や料亭の従業員もかなり良いキャラしてますね?

 性癖紹介には書かれていませんが、紫陽_凛さんの持つ性癖の一つに「BLに理解のある友人」というのも隠れていそうな気がしました。正確には「BLに理解がありつつ、更に対象の関係を加速させたがっている」という様な感じでしょうか。普段はそうでもないのに自分の好みの展開になると手を貸す友人キャラというイメー時です。こういったメインではない登場人物がメインの二人の仲を応援する作品となっている部分からも紫陽_凛さんが『BL』という性癖にをいかに好きかというのがとても伝わってきました。自らの性癖に素直なのは良いですね。ナイス性癖!


 又、『自分の顔の良さを理解している攻め』の余裕のある態度や、受け側が不安から放ってしまう『気心の知れた相手に放つ暴言と毒舌』も、お互いがお互いを意識しているのにストレートに付き合おうとは言えない若者特有の意地っ張りさも感じられて思わず顔がにやけてしまいました。いいですよね、青春。


 という様にとても『BL』についての熱い思いが伝わる今作なのですが、提示して頂いた性癖の内で『黒髪眼鏡』と『金髪碧眼』についての描写が本文中に少ないのが性癖小説的に気になってしまいました。

 性癖小説選手権は文章上手さではなく、いかに提示した性癖の素晴らしさを読者に伝えるかを評価基準としています。その為、性癖を提示して頂いたからには作中でその性癖についてアピールをして頂く必要があります。

 紫陽_凛さんの今作からは『BL』『自分の顔の良さを理解している攻め』『気心の知れた相手に放つ暴言と毒舌』の三点についてとても強い思いを感じるのですが、『黒髪眼鏡』『金髪碧眼』の二点は先の三点と比べると描写が弱く、作中から『黒髪眼鏡』と『金髪碧眼』がいかに素晴らしいかという思いが読み取り難かったです。

と 言っても、これは性癖小説選手権独自の評価基準に寄る物なので、単に『BL』作品として評価する分にはとても良い作品だったと思います。もしも提示した性癖が『BL』だけだったらぶっち切りにBLの性癖小説として高評価だったでしょう。


 初参加でこれほどまでに強い『BL』の性癖を提示して頂けたのはとても嬉しく思います。紫陽_凛さんは自身の性癖を他者にアピールする技術は既に持っていらっしゃる様なので、これからもどんどん性癖小説を書いて性癖表現者パッショナーとして活動頂けたらなと思います。ご参加ありがとうございました。

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