第28話 英雄④
少年の声に足を止めたのは間違いだった。人形から離れてくれればという甘さが事態を悪化させた。
俺のマフラーや着物と同じだ。
小さな頭を
「この状態の私に
感心したように投げかけられた言葉に
「ならば、方法を変えましょう」
一瞬の
全てが同じ少女の姿だと気付いた
現れた八体の
最初に振るわれた
断面から
引きぬいた刀を振るって
そこを狙って振り下ろされた
斬り上げられた
侵入した
回転した結果。遠心力と
そして呼吸を整える
それは
恐怖も痛みも感じない人形と、そしてそれを此処まで
「
風に乗って届いた声。伸ばされた人形の
殺傷では無く足止めを目的とした力押し、それを裏付けるように
反動で後退しようとした瞬間。後方へ
通り抜けた
「もう十分でしょう。通していただけませんか?」
静かな声で美しい少女を
投げかけられた言葉には答えず全力で
「……でしょうね」
反発をねじ
一つ、二つ、叩き落とす度に散る
四つ斬り
見上げれば高く
作られていくのは巨大な
だが致命的な遅れは無い。刃を返し
それを予測していたように此方を見下ろした人形が薄く
「終わりです」
人形の手が酷くゆっくりと振り抜かれ、現れた巨大な
一瞬動けるだけの冷却が完了したのと同時に
圧倒的な死の
‐警告‐警告‐警告
闇の中に浮かぶ赤や黄色の表示。展開され続けるそれが
右目は何も
‐
まだだ。
‐
叫んだはずの声は聞こえず、警告音だけが
‐
まだ、終わるわけにはいかない。
‐
動こうとする意志を
‐
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