エピローグ 残花
何本もの
水平線の向こうに沈んでいく太陽が空を
あの日と同じ
あとどれだけ直してあげられるだろう。
あとどれだけ笑ってくれるだろう。
あとどれだけ
あとどれだけ名前を呼んでくれるだろう。
あとどれだけ……。
頭の
初めて会った時あの人は泣いていたから、少しでも元気付けてあげたくて私はそばに行ったのだ。一緒に暮らす事になるのは知っていたし、私と同じ悲しみを
話しかけて、笑ってくれたのが嬉しかった。名前を考えるのを頼まれて、いつかのお父さんの言葉を思い出した。人の名前には願いがあると。人は
結局、あの人はそれを自らの手で払いのけようとする人になってしまったけれど……。
でもそれは仕方が無かったのかもしれない。あの人がそうなったのはヒーローに
そんなふうにしか生きられない酷く不器用な人だったから、いつもボロボロになって帰ってきて、作ってくる傷とそれを直す事が私達にとって
理解していた
覚悟していた
不意に背後から
目の前で
もう私は一人で立てるのだと、口に出さずに
日が
足を止めて涙を
だから私はできるだけ
とことわのくに 祈Sui @Ki-sui
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