とことわのくに
祈Sui
プロローグ 眠リ姫
部屋の中央に
145センチメートル38キログラムの肉体は標準からすれば
そこから視線を上げて、
その下にある肌は
軽く結ばれた小さな口と
その姿に数瞬時を忘れた後で手を
装置の起動と共に
瞬間、警告音が
部屋を埋めた
暴れていた
いつもの事だ。
心の中で言い聞かせるように
これしかない。もうこれしかないのだ。
思考が失敗の原因を探し始める。装置の
冷却ファンが止まった今そんな事が起こる
息を呑んだ瞬間、周囲に仮想ディスプレイ群が再出現。数値が上昇し冷却ファンが動き出す。何かした訳では無く誤作動でもない。
心臓が
「あっ……」
「……君に、会いたかった」
永遠のような一瞬のあと、
「君はクストス」
「私は……」
そこまで言って少しだけ迷った。
「ボクは、君をクスィと呼ぶ」
確かめるように発した彼女の
それは永遠の少女である彼女と釣り合う存在でありたいという。きっとそんな見苦しさだった。
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