幕間特集 〜NGシーンと設定と彼女〜

第NG話 (体育着・味噌汁・金環日食)

 (※以下、NG理由)





 (体育着)※雪葉ヘンタイ過ぎ。


 あぁ……すきすきすきすきすき、はぁはぁ。


 ヘンタイ、痴女、なんとでも言ってみろ、クソ食らえだ。いつもは反抗的な冷静な頭も、今は私の味方だった。


「はぁはぁ……すーっ、はーっ……嗅ぎたい舐めたいしゃぶりたい……はぁはぁ」


 私は見つけてしまった、教室に忘れ物をして取りに帰ってきた時、彼の席に体操着袋が掛かっていたのを。

 今日は体育があった。彼が持って帰るのを忘れたんだろう。


 そこからの動きはとても速かった。手が勝手に伸びていた。そして冒頭に戻る――。




 (味噌汁)※雪葉も悠人も間接キスをいつも(6話)ほど恥じらってない。オチがない。


 昼休み、雪葉と一緒にご飯を食べていた。


「ん~! うめぇ」

「お味噌汁?」

「あぁ、ノーマル味噌汁って一番だよな」


 具材は豆腐、わかめ、それだけだ。これが一番美味しい。

 なんかホッとするんだよなぁ。


「どんな味?」

「あぁ、飲むか?」


 なにも考えずに渡す。雪葉は受け取って数秒、顔を真っ赤にさせて、震える手でカップを傾けた。

 雪葉が口を付けた瞬間、気付く。間接キスじゃん、と。


「ん……」

「お、おい、いいのか?」

「っ……言わないでっ/// その、味覚えたい、から……」


 脈絡のない、訳の分からないことを言い出した雪葉。

 俺が首を傾げると、真っ赤な顔で指を突っつき合って、そっぽ向いて、小さく続けた。


「ほ、ほら。これで毎日悠人の味噌汁……つくれる、から」


 毎日俺のために味噌汁作って下さい! ってよく聞く――訳じゃないが、ラノベにおいてはベタで、でも破壊力を秘めている。

 つまり。


「だから……結婚、とか」

「俺が雪葉の家の味、作るよ。いつか雪葉の家の味噌汁、飲ませてくれよ?」


 雪葉が口を付けた部分に魅惑を覚えながらも、その反対側に口を付け、なんてこと無いように言う。

 格好付けたつもりで、あまり雪葉を恥ずかしがらせるつもりはなかったのに。


「雪葉?」


 ふと顔を上げると目の前に居たハズの雪葉が消えている。周りを見る、と、鼻から血を吹き出して床に倒れてる雪葉がいた。




 (金環日食)※キザすぎ、脈絡がなさ過ぎ。


「よっしゃ! お前ら屋上行くぞぉぉぉ!」


 数学の授業中なのに、この教師はそんなことを叫んだ。そして場所は変わり屋上。


「初めて来た!」

「私も! 凄いっ、こんなふうになってるんだ!」

「俺は天文部だからいつも来てるぜ!」


 騒ぐ集団から外れ、フェンスから校庭を眺める雪葉。横に立つと、風になびく髪を押さえて、ふふっと笑った。


「不思議。新鮮で……気付いたら物思いに耽ってる。いとあはれ」

「お、おう――外を眺めたらそんなもんだろ。遠いところまで見えるし」

「そろそろだぞ~!」


 教師の野太い声が聞こえた。背中をフェンスに預け、空に浮かぶ太陽を見上げる。


「金環日食か」

「ん、珍しい」

「教師があの人でよかった。お陰でいい物が見れるぜ」


 そう言っている間に、太陽が黒い何かで隠されていく。

 校庭の方から歓声が上がってきた。


「きれい」


 ――遮光ガラスないやん。教科書的にアウトじゃね?

 月で隠れきらなかった太陽から光が漏れて、リングが見えてきた。ふと、これ、いいカンジじゃね? と思った俺は膝を突いて、雪葉の手をそっと持つ。

 どこかのドラマで見たきもするようなシーンだ。


「雪葉、あの指輪を貴方に、捧げます」

「っ……?」

「受け取って、もらえますか?」


 そうしている間に太陽の光が戻ってくる。真っ赤な顔で、あうぅ、としか言わない雪葉。いや、そうとしか言えない雪葉。

 数分後、リングは消え、いつもの明るさが戻ってきた。

 校庭からがっかりしたような声が聞こえてくる。


「おい! あそこでイチャついてる奴らがいるぞ!」

「ばかっ! 黙ってなさい! いまいいカンジなんだから! クサいけど!」

「違う! ただ彼が私の手を掴んできただけ。私はなにもしてない。ヘンに勘違いして煽らないで?

 不快、不愉快、とても腹が立つ、死にたいの?」


 完全に毒舌雪葉となって、俺の手は振り払われた。その場で固まっていると、屋上の出口に向かう雪葉が、ぽつりと言った。


「次は、受け取るよ……」




 NGシーンの中でも厳選しました。流石NGシーンと言いますか、投稿できそうな文章はこれぐらいしかありませんでした。

 他は読みにくかったり、途中で終わってて続きが書けないような下手くそな文章でした。

 アディオス!

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