史実解説 柳沢吉保

「柳沢吉保は史実の人物よ。母親は上総国。現在の千葉県に当たる場所の農民。つまり身分の低い人だったの。でも武田氏の末裔を自称する吉保は五代将軍徳川綱吉に見事取りいる事に成功し、将軍を陰から操り、数々の悪行を働くことになったわ」


「実際、武田の末裔なのか?」


「1582年に正当な武田家の一族は織田信長に攻められ、滅んでいるわね。つまり真っ赤な偽物よ」


「中世異世界ヨーロッパで出てくる悪の大臣ならぬ現実世界の日本の中世日本に実在した悪の老中か」


「柳沢が行った悪事には様々な物があるけど、かつての武田氏の領土22万石を見事手に入れているわね。最終的には百万石を手に入れる予定だったけど綱吉が死去したんで計画倒れに終わっているわ。あと、有名な忠臣蔵の吉良上野介が浅野内匠頭に江戸城内で暗殺されかけたって実話。あれの黒幕が柳沢っていう説もあるのよ」


「うーん。そういうことを言われるとそんな気がせんでもないな」


「”英雄”として召喚されるときは当然全盛期の50歳ね。ちなみに属性はもちろん混沌:悪。年齢的にも属性的にもモリアーティ教授とは馬が合うんじゃないかしら?」


「世界を救う組織に悪党を増やしてどうするんだ?」


「徐福に言わせれば『YESマンと独裁者にNOが言えない連中しか言えない集団には未来がない』らしいからこれでいいらしいわよ」


外見情報:

徳川家から甲斐の国15万石を拝領したり、甲府町の整備したり、年貢割付したりしていた五十歳くらいの頃の姿で召喚される。

鎧は身に着けておらず、金糸を縫った絹製の着物を着用。白髪の多い老人であるが眼光は鋭い。銭の臭いを嗅ぎつける嗅覚はもっと鋭い。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る