史実解説 喜連川国朝
「喜連川国朝は史実の人物よ。作者の創作したモブ兵士Aじゃないからそこのところよろしくね」
「実在の人物なんだこいつ・・・」
「喜連川氏は先祖を辿っていくと清和源氏の始祖源頼光に行きつく名門中名門。彼は京都の公家の娘を妻にし、ささやかながらも幸せな暮らしをするはずでした。が、彼の妻が美人過ぎたのが運の尽き。日本中から美人を集め、ハーレムを造っていた秀吉の目に止まってしまいます」
「で、朝鮮出兵に参加したら十六万石の大名にしてやるって嘘に騙されて参加して、病死しちゃうんだな」
「ちなこの物語だとちゃんと朝鮮で病死だけど、史実だと安芸の国。現在の四国で病死だからね」
「ショボ!頼光の子孫ショボ!!!」
「ただし、史実の国朝さんには続きがあるわ。彼には息子の義親(よしちか)がいたけど、大阪の陣の際、二階堂主殿(にかいどうとのも)と竜崎玄蕃(りゅうざきげんば)を伴い、家康の下にはせ参じていたの」
*
いえやす「よくぞ参った!伝説の英雄、ライコウの子孫、よしちかよ!魔王秀吉により亡き者とされたそなたの父、国朝の仇を取りたいという願い、しかと聞いたぞ!だが秀吉は強い!そなただけでは返り討ちに合うやもしれぬ。そこで町の酒場に行き、共に戦う素浪人を集めてくるのだ
よしちか「その必要はありません。いえやす様。私には既に仲間がおります。ことのもと、そしてげんばです!
とのも「お初にお目にかかりまする。
げんば「よろしくお頼み申す。
いえやす「なんと!既に仲間を集め集め終わっているとは!よしちか。そなたは実に”ようじんぶかい”性格なのだな!さすればきっと魔王秀吉も倒せることであろう!!では軍資金として小判120枚を・・・
まさむね「吉報です!家康様!!
いえやす「なんじゃ騒々しい。儂はこの伝説の英雄ライコウの子孫と話しておるのだ。彼ならば必ずや豊臣を滅ぼし、世界に平和をもたらしてくれるであろう!!
まさむね「あ、いえ。その豊臣家が滅亡しました。今しがた大阪城が落城したとの報告が・・・・
*
「おい。めっちゃ気まずい雰囲気だぞこれ。伝説の勇者の子孫が王様に魔王退治しに行くって言いに来たらそのタイミングで魔王城落城したって報告来たよ勇者様どうすんだよこれ」
*
へいしA「大阪城落ちたってよ。
へいしB「んじゃあの若造どうする?江戸城からつまみ出せばいいのか?
へいしA「でもなんか伝説のライコウの子孫とか言ってるじゃん?
いえやす「武士道では父が殺されたならば仇を討つのが正当!即ち志こそが重要だったのだ!!たとえ返り討ちに合うような事があろうとも勇気をもって戦いに赴くのが真の武士!!そしてよしちかは見事生きて我が元に帰って来た!!儂はこの上になくうれしいぞ!!!
まさむね「その通りです!家康様!!
いえやす「よしちか!そなたが戦いの場に間に合わなかったのは至極残念。だが武士としての見事な心意気は評価されねばならん!!よって褒美として秀吉によって奪われた領土の一部を返し、5000石としよう!!さらに儂の娘、はやれんから、代わりに愛人をやろう!!愛人ならば娘も同然!!即ち喜連川は儂の一族!!
よしちか「はっ!有難き幸せ!!
こうして、喜連川300年の繁栄がはじまった・・・!
*
「なんかうまくまとめたああああああ!!!!!」
「間に合わなかったから追い返すんじゃなくて、適当な理由でちゃんとご褒美あげるところがなろう主人公との違いね。あ、これ史実だから」
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