資料解説 クロノスエクスプレス
「時駆る機関車、クロノスエクスプレスはジェームズ・モリアーティ教授と徐福が共同で製作したタイムシフト装置ね。要はタイムマシンね。通常のタイムマシンとは異なり、内部には私達英雄が暮らす居住区ブロックと、英雄をこの世界に繋ぎとめる魔力を電気的に供給するシステムが備わっている。これは弥一。貴方が普通の人間で、英雄に対して十分な魔力供給が困難であろうとの配慮からよ」
「てか、外見は単なる蒸気機関車なんだろ?なら今更解説なんて必要ないはず」
オムツライオン「やぁ弥一君。僕の名前はクロノスエクスプレス。よろしくね!」
「大変よ!!弥一!!オムツライオンが出てきてしまったわ!!きっと異世界マンガの描き過ぎで蒸気機関車を見た事のないラノベ挿絵描きやマンガ家のせいよ!!大宮にある鉄道博物館に展示されている蒸気関車を彼らは見たことがないんだわ!!!」
「わかった。説明を続けてくれ」
「クロノスエクスプレスは時間と空間を超越する一種のタイムマシンなの。蒸気機関車の形状をしているけど、時間移動および空間移動の際にはその前に鉄道の線路が敷かれ、その上を車両が移動するという形になるわね」
「なんだと?!何もない空間に次々と線路が出現し、その上を列車が走るだと!!」
「そうよ。そして雲の上や海の中を蒸気機関車が走行するのよ。そして時間移動して、プテラノドンやティラノサウルスのいる恐竜の世界やゴールドラッシュに沸く西部開拓時代、人力で巨石を運びピラミッドを建造する古代エジプト時代などを時間移動する事が可能なのよ!!でも、異世界ラノベの挿絵を描く仕事しかしないイラストレーターやコミカライズ担当者はそんな夢みたいな光景は絶対に思い描くことなんてできないわ!!!」
「大丈夫だ眼鏡女!!俺はダイバンチャンネルの動画サイトでそういう内容の映画を見るような気持ちで余裕でそんな光景を思い浮かべる事が可能だぜっ!!!」
「そして先頭の動力車両。エンジン部分ね。外見は煙突から煙を出して走る蒸気関車を模しているけど、その内部は」
『ピピピ・・・。現在時刻:西暦1510年。位置座標ヨーロッパ中央部。目的地指定待機・・・ピ・・・』
「おい。なんだこのサイバーな感じの運転席は?それになんで操縦桿の代わりにバイクが置いてあるんだ?」
「え?それはね」
『ピピ・・・レーダーに反応アリ。金属及び移動速度から算出。この時代の騎士団と推定。不要な戦闘行動を避けるため、回避運動を取ります。ピ』
ブオオオオオオオオオ!!!!
「ふああああっがああああああ!!!!」
運転席の扉から振り落とされそうになる弥一。
「大変よ!この機関車時速150キロくらいで走り出してるわ!!」
「と、止めろ!!列車を今すぐ止めるんだっ!!!」
「えーー?どうやって止めればいいのかしらー?」
「そのバイクみたいなのが操縦桿なんだろ?それを握りれば」
「あ、これをグイッ!手まわすのね」
『加速します。ピッ』
ブアアアアアアアアアアアア!!!!!
「弥一ーーーー。今、時速255キロだってさーーー」
「ブレーキだブレーキ!!!!金属の棒を押し込むんだ!!!」
キイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!
「ハァハァ・・・操縦桿がバイク型で助かった・・・・」
「大丈夫よ弥一。イタリア人なら列車から落ちてもバウンドして後部車両に組み付いてくれるから。そしてカッコよく、『俺は命尽きるまで戦うぜ。だからお前も絶対に戦い続けろ。覚悟を見せろ』とか言ってくれるわよ!」
「俺は日本人だよ!!!」
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