第16話 英雄召喚(ガチャ)2
「攻撃したら死んじゃう英雄じゃ戦えないじゃねーかよ!!」
「安心したまえ。召喚媒体は他にも用意してある」
わめく弥一。なだめるモリアーティ教授。
「お待たせしました」
スティーブンソンは次の召喚媒体を持ってきた。
「築地場外市場で購入した笹カマボコになります」
「魚ですらなくなったぞおおい!!!」
「加工食品であるぶん素晴らしい英雄が召喚できるはずだ。では始めるぞ」
シュバアアアア
「我が名は伊達政宗。南蛮では刀に生きる侍の事を、『ないと』というらしいな。では某は『ないと』なのであろう」
「来ちゃったよっ!笹かまで伊達政宗来ちゃったよ!!!」
「不満かね?」
「いや、不満じゃねぇけどなんか違うっしょ?政宗ってはもっとこうカッコよく登場」
「政宗君。残念な事に弥一君は君の実力が信じられないらしい。すまんが実戦を想定した訓練につき合ってくれ」
「演武というわけだな。よかろう」
戦闘シュミレーターが起動する。
本名 伊達政宗
属性 秩序・善
クラス ナイト
時代 1567年~1636年
地域 日本
筋力 B+
耐久 A-
敏捷 A+
魔力 C-
幸運 D
奥義 疾走隻竜之太刀
「ほう?幸運が若干低めの事を除けば中々のステータス。流石はナイト。いや。海外でも名の知られる著名なジャパンサムライの一人。と言ったところか」
「行くぞ。奥義疾走隻竜之太刀!!」
夜の三日月を背景に美しき日本の城が聳え立つ。
ピッキーーーーン!
クリティカル率アップ
クリティカル威力アップ
「こ、これは!」
「弥一殿!これは我が生涯、戦国武将伊達政宗の生き方を奥義に昇華したもの!即ち幼少時に片目を失い、それでもなお戦国乱世を生き抜き、関が原大阪城の戦いを勝ち続け、太平の江戸の治世まで伊達家を残した政宗の人生がそのものが剣技に変わる!!」
ズビャビャビャビャビャ!!!!
刀を両手に持ち、同時に切りつける。二刀流だ。政宗が持っている刀は二本だが、まるで一度に六本の刀で相手を切り伏せるように見える。地獄送(ゴトゥーヘルゥ)!は逃れないだろう!!!
「ぬおおおおおおおお!!!!!つまり3ターンの間通常攻撃時にクリティカルが出まくり、威力が激増するという必殺技なのかっ!!んでもね」
シュイーン
HP500
「あ、死亡偽装」
次の瞬間蒸気機関車の中なのになぜか蒸気機関車が出現し、政宗を引きつぶす。
「一応単騎で大ダメージ与えられまくる奥義なんだろうけど、相手によるよね。特に私みたいな『悪人』には気を付けたまえ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます