第35話 迷宮主
「久しぶりの来訪者ですね。私の名前はリブラル、神に創られた試練を与える者です。次の道への試練を受けますか?」
空太達が目の前の水晶玉の突然の変化に驚いていると、女性は柔らかな口調で空太達に問いかける。
「リブラル?この迷宮と同じ名前だ。試練……っていうのは?」
「簡単ですよ。私と戦うことが試練です」
空太からの質問にリブラルは笑って答える。空太は答える前に答える前にフォーチュンとルナの方をちらっと見る。すると「いつでも大丈夫です」と言わんばかりの目でそれぞれの武器を握りしめ空太を見返した。そんな姿を見て空太はリブラルからの問いかけに「お願いします」と答えた。
「わかりました。『 』」
リブラルが持っていた杖を掲げながら空太達には聞き取れないくらい小さな声で呪文を呟く。すると杖に取り付けられた水晶玉から光の筋が飛び出すとリブラルの体へ取り込まれる。放出された光の筋がすべて取り込まれると今まではなかった1対の大きな羽が背中から生えていた。
「それでは始めましょうか」
リブラルは大きな羽で空中へと飛びあがると杖を空太達に向けてそう言い放つ。
「久しぶりにカードを召喚するけど、飛べるか遠距離から攻撃できるカードがいいよな」
空太は持っているナイフだと攻撃が届かないためカードを数枚手に取り魔法を唱える。
「召喚:森の射手」
空太が魔法を唱えると手に持っていたカードの内の1枚が消え目の前に狩人の恰好をした男が現れる。
森の射手
コスト:12
Lv.3
HP:186/186
攻撃力:100
スキル:穿通
(取り合えず魔法は僕とルナで、物理は森の射手で何とかなるかな。あとは……)
そう考えたところでリブラルの持っていた杖から大きな光の玉が放たれる。空太がそれを確認し詠唱で撃ち落とそうとすると後ろから大きな氷の塊が飛んでいき光の玉とぶつかり爆発を起こし消滅する。
「気を付けて」
「ありがとう、ルナ」
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