第57話 侵攻
アレントの4層から転移たレオ達が見たのは魔族の侵攻を受ける祖国の姿だった。
「見つけた。ちょっと不味いかも」
ククロが戦場を見渡すと、複数の魔物に囲まれた自国の兵士達の姿が見えた。兵士達は中央にいる人物を守るように外側を囲む魔物へと剣を向け円型の陣を組んで耐えていた。
「レオ、乗って。2人はちょっと我慢してね」
ククロは鳥人の姿から大きな鳥へと須賀田を変えながらそう言う。ククロの変身が終わるとレオは「失礼するよ」と言い、その背中に跨がる。ククロはレオが背に乗り体をつかんだのを確認すると両翼を動かしゆっくりと飛翔を始める。少し浮き上がったあとマウリと伝言を伝えた男を優しく足で掴むと、ククロは兵士達のいる場所へと飛んでいった。
「老いた獅子は眠りにつく時間では?獣王ガルマ」
「年で言えば同じ位じゃろうが。のう、ガディウス」
魔物の前に立つ1人の魔人が兵士たに守られた人物へと声をかける。ガルマと呼ばれた男は汗をぬぐいながらそれに答える。
「獣人を魔人では寿命が違うんでね。それにしても初めて戦った時は全く歯が立たなかったガルマも老いればここまでか」
「ふん、あのとき仕留め損なったがそれから一向にお前の姿が見えなかったから何処ぞでくたばってると思ってたぞ」
「さてそろそろ終わりにしましょうか」
そう言うとガディウスは魔法を発動させる。発動と同時にガディウスの影が延びていき兵士の影のひとつとぶつかる。すると影の持ち主である兵士はゆっくりと影の中へと吸い込まれていった。1人また1人と影の中へと兵士達が吸い込まれていきついにガルマ1人となったところでガディウスは魔法の発動をやめた。
「あなたは魔法ではなくこの手で殺してこそ意味がある」
落ちていた剣を拾うとガディウスはガルマへと斬りかかる。
大好きなゲームがサービス終了するかと思えば異世界で召喚できるようになりました 雪丸 @yukimaru421
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。大好きなゲームがサービス終了するかと思えば異世界で召喚できるようになりましたの最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます