このレビューに目を通そうとしている奇特な方、或いは通知が来て否が応でも見てしまった作者様にあらかじめ伝えておく。
このレビューを書いている者に文才は無い。もうこれっぽっちも無い。
できる限り頑張って書いてはみるが、この作品の魅力はとても伝えきれないだろう。
なので、作品の内容に関してはあらすじや他の方のレビューを読まれるが良い。
というか、さっさと本編を読むのが一番の正解だ。
この作品、もしくは(無いとは思うが)このレビューに目が留まったということは、貴方は恐らく貞操逆転世界やハーレムに食指が動くタイプなのだろう?
おめでとう。貴方は最高の作品に出会うことができた。
ワンパターンになりがちな貞操逆転世界を舞台にしながら、主人公に与えられる環境はめっちゃ厳しい。何故なら、地位のせいでそもそもモテない。その上、国の決まりのせいでモテなければ人生が詰むときた。
この辺の設定を過不足なく積み込み、それでいて読み手への負担は最小限に抑えられているのは偏に作者様の高い技量に依るものだろう。
『男なだけで人生ヌルゲー』の筈の貞操逆転世界で、主人公は人一倍努力する。
魔物と戦うなんて野蛮なことは女に任せておくのが当たり前の世界で、女の子を守るために強大な敵に立ち向かう。
読者が求める「これこれ!こういうのが良いんだよ!」を非常にハイクオリティで出して頂けているのだ。書籍化が進行しているというのにも納得しかない。
面白い物語が好きで、まだこの作品に出会っていなかった貴方はとても幸運だ。
――なんせ、こんな素敵な作品をイチから読むことができるのだから。