第54話 5層①
5層への階段を登った空太達はボスのいる部屋を目指し歩みを進めた。しばらく歩いていくと、1つ目の大迷宮『リブラル』と同じような門が目に入った。
「ボスの部屋……ですね」
「うん、気を引き締めていこう」
門の近くへと歩いていった空太は、軽くカードの整理を行い2人に声をかける。全員の準備が整ったことを確認し、空太は門の扉をゆっくり開いた。
門を開くと中には少し開けた空間がありその中心には体が赤みがかった岩でできたゴーレムが空太達を待ち構えていた。
空太達が部屋の中に入ると扉が閉まり中心にいたゴーレムの目に光が灯る。それが戦闘開始の合図となった。ゴーレムの目に光が灯るのを見た空太はそれと同時にゴーレムの横へと走り出す。ゴーレムが真っ先に動いた空太を標的に動き始めるとそれを見たルナがその反対方向へ移動し始めた。ルナは空太の方へ向かって腕を振り上げる無防備なゴーレムを後ろから魔法で攻撃する。ゴーレムは無防備な背中に魔法で攻撃され少しバランスを崩すが持ちこたえ空太の方へ腕を振り下ろす。
「!?」
振り下ろされたゴーレムの腕が地面に当たると衝撃はそのまままっすぐ地面を割りながら前方――空太の方へと進んでいく。間一髪のところで空太が横へ飛び衝撃をかわす。目標のなくなった衝撃はそのまま進んでいき部屋の壁へと到達する。その瞬間、大きな音と共に壁に半円の窪みが出来上がった。
「危なかった。あんなの直撃したら……」
空太は窪んだ壁を見ながら小さく呟いた。
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