第32話 再会②
「おお、本当にいるじゃん。なあ、光」
「良かった。急にいなくなってびっくりしたけどさっきは香織の言ってたことは本当だったんだな」
「だから言ったじゃない、居るって。香織に感謝しなさいよ。あの子が相田君の声に気が付いたからこうして再会できたんだから」
空太達が光達の話が終わるのを待っていると、少し離れた場所から聞き覚えのある話し声とその声の持ち主である4人組の姿が近づいてくる。
「よかった、待っててくれたんだ。もしかしたら帰ってるかもって思ってたから」
「うん。待っててって頼まれたから。1か月ぶり位かな、久しぶり」
空太が改めて香織と話をしていると、光が空太の後ろで立っているフォーチュンとルナをちらりと見て空太に話しかける。
「久しぶりだね、相田君。いろいろ話したいこともあるけどまずは無事でよかった。城での件の後すぐに居なくなったから」
「久しぶり、光君。一応戦い方も教えてもらってるし、仲間もいるからね」
空太はフォーチュンたちの方を少し見て光に説明する。
「そちらの2人は仲間だったんだね。初めまして、僕の名前は満山 光。で、こいつが」
「山本 大河だ。よろしくな」
「宮本 飛鳥よ。よろしくね」
「月村 香織です。よろしくお願いします」
「ありがとうございます。私はフォーチュンと言います。こちらの方が」
「……ルナ」
フォーチュン達と光達が簡単な自己紹介をし終えると、香織がフォーチュン達の顔を確認した後空太に小さい声で質問する。
「相田君、もしかしてあの2人と腕に抱えているうさぎってもしかして、『マジックタクティクス』の……」
「月村さんもやったことあるの?」
「うん、あるよ。やっぱり、どこかで見たことのある見た目と名前だったから」
それにつられて空太も小さい声で話す。
「何の話をしてるんですか?マスター?」
「香織、何を話してるんだ?」
すると空太にはフォーチュンから、香織には光から何の話をしているか尋ねられる。
「いや、ちょっと2人について。光君はやったことあるかどうかわからないけどこの2人は元いた世界のゲームのキャラなんだ」
「そのうさぎもそうなのかい?」
「うん、城でいた子犬も一応同じゲームのキャラなんだけど、魔物みたいにみられてしまったからね」
「そうだったんだね。それだったらもう一度王様と話をして……」
「それは王都のギルド長がやってくれたけど駄目だったよ。それに今もなんとかやれてるからこのままでもいいかな。それより僕がいなくなった後のことを聞かせてよ」
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