第6話 そうは言っても儲けたい

そうは言っても、せっかく株をやるのだからたくさんの情報を手に入れたい。

こんな本よりも、もっとしっかりしたことが書いてある株の本を買って、数億円稼げることを目指したいと思ってしまうのが人情であろう。

止めることも否定もしない。

ただそう思った方は一つ自問自答を行ってほしい。


「私は東大入試の参考書を読んだら、合格できるのだろうか?」

 

株で数億円稼げた一部の成功者と東大合格者と、はたしてどっちが多いのだろう。

もちろん私は自問自答の結果、高望みをすることは止めておこうと思った。

だから株を購入したいというきっかけになった、株主優待狙いで欲張って儲けようとしないことをポリシーにしている。

その上でもちろん儲かるに越したことはないがある。


なぜこんな風に思ったかというと、普通の人が優秀な人と同じことをしようとしたところで多分失敗するからだ。

株をやってみようと思った人のほとんどは、大小の差こそあれ儲けたいという思いがあるだろう。

年収1億円のデイトレーダーとかテレビで紹介されていると、自分もなれるのではないかと期待に胸をふくらませてしまう。

そんな鼻息の荒い方に一言言いたい。

「いやいや、堅実にやっていたら株ってそんなに儲からないよ」と。

競馬でいえば、1.5倍のオッズに毎回賭けていくようなものである。

万馬券狙いをしていくか、1.5倍でも1千万円賭けるかみたいなことをしなければ大金を手にできないのと同じである。

だから身の丈にあったやり方を目指すのが一番なのだ。


こんな不向きなタイプの私なのに、一度も損をせずにいるのだから株は難しいものでないことが分かってもらえると思う。

この本を読もうと思った皆さんも、私と同じ方側ではないだろうか?

だから難しくやろうとしなければいいのではと思ってしまう。

リスクが存在するから全額は止めた方がいいが、貯金のうちの半分くらいを株の保有に割り当ててみる。

これだけで大金は手に入らないけど、貯金で100円しかつかない利子にがっかりするだけの生活が、株で1万円の配当金を貰ってちょっぴりお得な生活に変わるのだ。

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