第53話 買う株がない
世の中の景気が良くなって株価が値上がってくれるのは嬉しいことだ。
今まで買っていた株も軒並みプラスとなり売れば儲かる状況となった。私も景気回復の恩恵を多少受けることができ数十万円儲けることができた。
浮かれてしまう状況ではあるのだが、ここで困ることが発生した。
それは全ての株が値上がりしすぎて買える株がなくなってしまったのだ。
儲けを狙う方であればどんな状況であっても、更なる好景気が訪れることを見越して、高くても買って、そこより値上がった時に売って利益を出すのであろう。
私も真似したいと思ったりもするが、好景気がずっと続くことはありえず、いつ大暴落が発生するのか分からない。
買った翌日に景気悪化のニュースが世界中を駆け巡ったらどうしようという不安がある。
他にもナンピン買いを続けていたということも買う株がなくなる理由の一つになっている。
保有株でマイナスに突入したらナンピン買いを行い、そこで値上がりに転じたら売るということを繰り返していた。
株を保有し続けたまま取得金額を下げることができ、収入まで得られる。
数千種類ある株からお得な銘柄を探す手間もない。マイナスになったという時点でお買い得と言えるからだ。
その結果、すごく安い取得金額で保有をしている状況となってしまい、多少株価が値下がっていてもそこまで値下がらなくなってしまうのだ。
この状況で買ってしまうと、せっかく安い値段で株を取得できているのに取得金額が上がってしまう。
それはなんかばかばかしい。
このように株をやっているとどうしても買えない時期は訪れてくるので、次に備える我慢も必要になってくるだろう。
100万円を証券口座に預けたままにしていても利益を生み出さないから、とりあえず何かしら買っておいた方がいいのかとも思えてくる。
その分の株を買っていれば配当金で2万円くらいは貰えるのだから。
しかし、安易に営業成績を落としている中小企業に飛びついた結果、値下がりして売ることができなくなり、欲しい企業の株が下がった時には手持ちの資金がないということになってしまう。
値段が高すぎて買う株がないときはどうしたらいいのか。
そういうときは買わないのが正解のような気がする。
数か月待てば好景気な世の中でも調子を落としている大企業は現れるので。
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