第70話 終わりに
ここまで読んでこられた方には株の魅力が少しは伝わっていることであろう。
私のようなポンコツですら普通に株の取引ができるのだから、皆さんも欲の皮が突っ張らなければ問題なくできる。
自分だったらこうしたのにと思いながら、私の体験談を読んでくれたことと思う。
最後なので一応、株を始めるにはまずどうしたらいいのかという結論をまとめておく。
① 生活費とは別に30万円以上を貯める。
② パソコンで『SBI証券』などのネット証券会社を検索する。
③ 『今すぐ口座開設』をクリックする。
④ 記入して送信する。
⑤ 書類が届くのを待つ。
⑥ 届いた書類に記入をして郵送する。
⑦ 数日後にパソコン上に自分の口座が開設されるので、銀行からお金を振り込む。
これで終わりである。
現在の私は数万円ずつではあるが儲けを出して、株主優待でコーラや商品券やおもちゃが届き、配当金も年間数万円もらっている。
株で大儲けしている人から見たらせこせことしたことをやっていると笑われてしまいそうだが、200万円くらいの元手でギャンブル的なことを避けてやっていたらそんな大儲けができるわけがない。
アベノミクスと呼ばれる好景気が訪れた。
日経平均株価が1万円くらいのデフレの時代から2万円に上昇しバブル経済へと変わっていった。
その恩恵を上手く受けたとしても単純計算で200万のお金が2倍の400万円になったに過ぎない。
一攫千金とはいかないものだ。
最後にこの本は株の知識がまったくなく、専門書を読むのは面倒だしと敬遠してきた方に、同じような感覚の人が株を初めてみたらどうなったかを書いたものである。
多分人生で何回かは知り合いが株をやっていて、儲かった等の話を聞いたりしたことだろう。
そこで「でも株って難しいから」と関わらないようにしてきたかもしれないが、心のどこかで少しは興味を持ったのではないだろうか。
そのような方の為に入門書以前の体験談みたいな作品となっている。
本の内容と同じ感じでやってみて、そして慣れてきたら株のことをもっと深く勉強していってもいいし、このまま気楽に保有し続けてもいいだろう。
それぞれのやり方に正解も不正解もないはずである。
ただ始めてみないことにはどういうやり方もない。そのきっかけになることを願って書いてみた。
ここに書かれていること以外にも様々な用語が存在している。
ただ普通に株を買うだけならそんなに覚える必要はないと思う。
日常生活ができている我々は全ての法律を知った上で行動しているわけではない。ただ漠然と良いことと悪いことをふまえた上で行動しているだけだ。
株も同様に、お金儲けの道具と思わなければ本書に書かれたことすらいらないような知識ばかりだ。
いつも利用している会社の株が欲しいから買うだけのことなので。
高かったら買わない、安かったら買おうという、デパートで洋服を買うときに判断することと同じことなのである。
世の中には『空売り』とか『新規公開株』とか儲けられる方法が紹介されていたりするが、こんなものはやらなくていいと思っている。
こんな金儲けだけのために株を利用する手段があるからおかしな方向に進んでしまう。
その結果多くの人が株を金儲けとしてしか見ることができず、様々な儲けの手段を実践してしまい、最終的に大損となるのだ。
株はギャンブルといえばそうかもしれない。
でも純粋なマネーゲームというよりかは社会貢献の要素もあると思う。
自分の好きな会社、お世話になっている会社にお金を出資して、よりよい活動を応援していくためのものでもあるからだ。
その本質を忘れてしまうとただのギャンブルとしか思えなくなってしまう。
自ら起業をして会社を運営していくのはすごく困難だが、会社を持つことはこんなに簡単にできてしまう。
株ってすごいシステムではないだろうか。
勉強しないまま 1円も損しなかった 株の話 田仲ひだまり @hidamari-club
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