第68話 NISAとは
株で儲かると税金がかかる。
年間20万円以内の儲けだったら税金を払うことはないが、20万円を超えた場合は税金を払うことになる。
その金額は儲けた分の20%である。30万円儲けたとすると6万円を払う計算だ。
パソコンを操作するだけで、なんの肉体的な労働もしないのに、場合によっては数百万円も稼げてしまうのだから、消費税を値上げする代わりに、ここにもっと税金をかけた方がいいのではと思ったりもしてきた。
しかし実際私が60万円近く儲かったときに払った税金は大打撃だった。
もっと税金を安くしてよと思ってしまう。身勝手な私である。
そんな愚痴は置いといて、NISA(ニーサ)という制度が登場した。
株をやっていない方でも、テレビCMで名前くらいは聞いたことがあるだろう。
これは120万円分は税金がかからないという投資家にとってはとてもありがたい制度だ。
これによって株式投資をする人を増やす狙いがある。
NISAは2023年までの制度であるが、これを読んだときにこの制度がなくなっていたら、新制度をよく理解しないまま利用した私の振り回されっぷりを楽しんで頂ければと思う。
お得な制度ということで、もちろん私もNISAに申し込んだ。
しかしここで大失敗をやらかしたのだ。
基本的に私は勉強や書類を読み込むのを面倒くさがる。
昔よくやったテレビゲームでも説明書を読まずに、いきなりゲームを開始する。
ゲーム中盤までジャンプができるということを知らずに、アイテムが取れないと悩んだこともある、かなりのポンコツっぷりだ。
そんなことをNISAでもやらかした。
とりあえず120万円分税金を払わなくていいということだけを理解して証券会社に申し込んだ。
そこでもう安心してしまい、NISA預りで株を買わないと制度が使えないことを知らなかったのだ。
だから普通に株の売買を繰り返して、翌年に税金を払うことになった。
ある時、いつものように株を買おうと購入画面を開いてみたら、画面の端の方に『NISA預り』という謎のボタンがあることを発見した。
「なんじゃ、こりゃ」状態である。
そこで全てが繋がった。
このボタンを押してNISA預りで買わないと非課税にならなかったのだ。
せっかく申し込んだのにNISAを使わずに買っていたことを悔やむことになった。
こうなったら笑い話にするしかないと、株仲間にこのことを話したら、その知人もなんと知らなかったそうだ。
ポンコツの仲間はやはりポンコツということだろうか。
とりあえず少なくとも二人は知らなかったことなので皆さんも気を付けて欲しい。
多分本書で一番役に立つ情報かもしれない。
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