第45話 損切りとは
株の本を読むと『損切りを使いこなそう』という説明が出てくる。
損切りとは株が値下がってしまったときに被害を拡大させないようにする方法である。
私は企業の不正が発覚して倒産になるかもしれないという時以外は、マイナスでも売るべきではないと思っている。
その株価まで会社の価値を高められたということは、そのうちまた、その価値まで高められる可能性は十分秘めているからだ。
だから損切りをしたことはない。
損切りをするくらいであればナンピン買いを行い、わずかでも収入を得て、取得単価を下げた状態で保有し続ける方がいいと思っているので。
損切りについての理論はこうである。
【例】
1000円の銘柄がある。
これが値下がって500円になってしまい、少し回復して700円になったとする。何もしなければ300円の損である。
【損切りの場合】
損切りをしようと900円に下がったときに売ってしまう。
ここでの損失は100円となる。
そして500円になったときにもう一度買う。
そこから値上がった700円になった時に売る。
これで200円の収入を得られた。
100円損したけど200円入ったので、合計で100円の儲けとなる。
株価の推移は同じなのに、損切りをしなければ300円の損で、損切りした場合は100円の儲けとなる。
確かにお得ともいえるやり方だ。
この成功例だけみると損切りをした方がいいと思えるが、実際は500円が最低価格とは分からない。
700円くらいで再度購入してしまったら、また下がって600円で損切りを行い再度100円の損を出す。
そして500円になったときもっと下がるのではないかと思って買わずにいたら600円くらいまで値上がって、慌てて買ったけど結局100円の損となってしまったがオチではないだろうか。
この例をナンピン買いで考えてみる。
【ナンピン買いの場合】
500円に値下がったときに、4倍の2000円をつぎ込んで買ってみる。
平均取得単価は『{1000円+(500円×4)}÷5単元』で600円となる。
そして700円に値上がったとき5単元全部を売る。
『(700円ー600円)×5単元』で500円のプラスとなる。
損切りをしたときは100円のプラスにしかならなかったのに、ナンピン買いの場合は500円もプラスとなった。
しかもナンピン買いの場合は、5単元全部売らずに4単元だけ売ってもいい。
この場合は400円プラスとなった上に、1000円だった株を600円に下げた状態で保有し続けていられるという二つのメリットまで得られるのである。
本書に今まで書かれた通りのやり方の、安くなっているときにしか買わないを実践している場合はそこまで大幅に値下がることはないだろうから、損切りは使わずにいけると思う。
損切りを使うのは、企業が取り返しがつかないような事故を起こしてしまったり、破綻が表面化した場合のみでいいと思われる。
損切りというよりも、ナンピン買いを駆使して常時プラスに持っていき、1000円プラスだったのが何かの理由で値下がって、800円のプラスになったという感じを目指すのがいいと思ってみた。
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