第44話 ナンピン買いとは

私は破綻する前にスカイマークの株を購入していた。そこで行った売買の様子を記していく。



① 最初に360円で100株購入した。

過去には千円以上の値をつけた銘柄であるのでいつか値上がればいいと放置していたのだが、緩やかに値を下げていき、1年後もプラスにならずにいた。


② ここで280円の時に100株を更に買い増すことにした。

これで取得単価は『320円で200株』を保有することになった。


③ そして330円になった時に100株を売却した。

『320円で100株』を保有することになった。



最初の取得した金額の360円と比べると、320円で買えたこととなり、まったく損をすることなく取得単価を下げることができたのであった。

これはナンピン買いというそうで、平均取得単価を下げることができる方法である。悪手ではないまでも、そんなにお薦めされている方法ではないらしい。

だが私はこれをよく利用している。


どうしても購入した金額が最低価格ということは起こらない。

必ずもっと安くなってしまい、この時に買っていればよかったと後悔してしまう。

だからといってもっと安くなるとひたすら待ち続けていては、永遠にその株は買えなくなってしまうであろう。

だからある程度の金額でとりあえず買ってみて、値下がれば買い増して、値上がれば売ればいいと思うことにした。



④ その後スカイマークの株は420円まで値上がりしたので売却を行った。

これで『420円ー320円×100株』で1万円儲けることができた。



あまり大きな儲けではなかったが、当時のスカイマークは解約騒動で700億円の損害賠償を請求される可能性があったし、200円を切るようなこともあったので、プラスで売り抜けたことは大きかった。

また200円位までに値下がったら買おうと思っていたところで民事再生法の適用となったので、良いタイミングで売ることが出来たと言えるだろう。


このナンピン買いにもリスクはある。

買い増ししても買い増ししても値下がりが続き、すごい株数を保有したままマイナスとなるのである。

やらない方が良いと言われている所以だろう。

でも倒産しない限りはいつか値上がるときが来る。倒産のリスクはナンピン買いに限らず必ずあるものだから、この方法が悪いという理由にはあまりならないと思う。


ちなみに私はナンピン買いで損をしたことはない。

だから個人的にはやった方がいいと思っている。というよりも、やらなかったら損しっぱなしになって、どうやって損失を取り戻すのか疑問すら持ってしまうのであった。

スカイマークは破綻してしまったから例外ではあるが、普通の会社の株の場合、買った銘柄が値上がりしない場合は少ない利益であっても損をしないで切り抜けて、値上がった株で大きく儲けるというやり方が良いのではないかと思う。

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