第51話 赤字の大企業

日本有数の大企業なのだが、不祥事発覚などにより赤字に転落する企業がある。

そうすると株価は大暴落する。

その安値は魅力なので購入すべきか悩む。

本来であれば買わないが正解なのだろうが、これで儲かる場合があるのも事実なので。


具体的には2千億円以上の赤字を出したシャープや、原発事故が起きた東京電力などがある。


シャープは700円くらいあった株価が100円台まで値下がりし、東京電力は2千円あった株価が一気に200円を切るところまで下がってしまった。

どちらも金額的にみたらすごくお得な価格である。

だが倒産してもおかしくない危機的な状況で、買う方がいいのか迷ってしまう。

こういう場合はどうしたらいいのか?


答えは「まったく分からない」である。


私の場合は捨ててもいい覚悟で東京電力を215円で100株だけ購入してみた。

これで東京電力の株がまた2千円に戻るようなことがあれば20万円程儲かる。

最低単元で買うあたり、最初から勝負していないと言えよう。

宝くじ的な感覚で3千円買って5億円になればいいなというものである。宝くじに10万円とかつぎ込んで本気で当ててやるとは思わない性格なもので。


結果として東京電力は倒産せず済んでいる。

株価もその後値上がりしており、数万円プラスの状況が続いている。

政治的にいろいろな意図があったのであろうが、私的にはラッキーだったとしか言いようがない。


シャープも同様に安値で買っておけば値上がって儲かるのかもしれない。

ただ私は買わなかった。

東京電力との違いはライバル会社の有無だ。

シャープ製のものを使わなくても他メーカーで代用が利くが、電気はそう簡単に切り替えるとはいかないので。

儲けに目がくらんで安易な判断をすると、倒産のリスクに戦々恐々となって神経をすり減らすことになるであろうから。

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