第17話「にゃ?」

 月日は流れ、世界は少しずつではあるが復興していき、だんだんと皆に笑顔が戻って来つつあった。


 そんなある日の夜の事だった。


 マウが俺の夢に出てきたかと思うと、こんな事を言ってきた。


 それは

「あの脅威は三百年後くらいにこことは違う別の世界で蘇るにゃ。でもその世界には脅威に対抗出来る人はいないにゃ。だから政彦の家で代々この事を伝えてほしいんだにゃ」

「え、伝えてどうすんだ? まさか俺の子孫がそいつに対抗できるとでも?」

「そうだにゃ。夢の中で政彦が使ってた力は本当に使えるんだにゃ。そしてそれを受け継いで、更にその力を高めた子孫の可愛くてペロペロしたい少年が、完全に脅威を消してくれるにゃ」


「可愛い少年? でもその世界にどうやって行けばいいんだよ?」


「その時にはあたしがその子の母親に生まれ変わり、その世界に連れて行くにゃ。そして政彦は・・・・・・できればその子の父親に生まれ変わってほしいにゃ」


「・・・・・・ああ、わかったよ・・・・・・必ず生まれ変わるよ、そして今度はマウと」




 そして約三百年後・・・・・・


「・・・・・・俺はもうここまでか。すまん二人共」

「あたしも・・・・・・ごめんね沙貴、一彦をお願いね」

 とある夫婦が妖魔との激闘の末にそれを討ち果たしたが、二人共戦いで受けた傷が深く・・・・・・今まさに息絶えようとしていた。


「死の間際だからか思い出せた。・・・・・・マウ、本当に生まれ変わってお前と夫婦になれたんだな」


「・・・・・・そうだにゃ。後は一彦があれを完全に終わらせてくれるはずだにゃ。だから二人で見守ろうにゃ」

「ああ、そうだな・・・・・・」

 

 そして二人は抱き合い、静かに、笑顔を浮かべながら息絶えた。




「って小説書いたんだけどどうかにゃ?」

「ゴラーーーー! ここまで読んでくださった皆様に謝れーーーー!」

 何かマウが一生懸命書いてるな、と思ったらこんなものを・・・・・・


「マウさんなかなかいいじゃない。私と政彦が恋人って。なんなら(ズキューン!)してるとこも書いて・・・・・・って何言わせんのよ!?」

 おのれが勝手に言ったんだろがーーー!?


「私は幻だったのね・・・・・・シクシクシクシク」

 泣くなラッテ。お前はちゃんとそこにいるだろうが。


「僕も死んじゃってるなんて。せめて夢の中でくらい政彦をほらせてよう」

 光ーー!?

 お前は受けか攻めかどっちなんだーー!?


「にゃ~、どうせなら政彦と光のおち(ズキューン!)であたしに同時攻めしてにゃ~」

 何言うとんじゃこの痴女はーーー!?




 と、こんな調子ですが、まだまだ物語は続きます。

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