第13話「お風呂でやりたい放題」

 なんだかんだとあっても楽しかった歓迎会はお開きにして、皆それぞれの部屋に入っていった。

 うちって広いから無駄に部屋多いもんなあ。

 この家や土地って先祖の彦右衛門様がその昔に大手柄を立てた時、殿様から褒美に貰ったらものしい。

 言い伝え通りだと、お仲間と一緒に世界滅亡を防いだとか・・・・・・

 本当だったんですね。今ならわかりますよ。




 しばらく寛いだ後、風呂に入ることにした。

 うちの風呂って檜風呂で結構広い。

 脱衣場で服を脱ぎ、風呂場の戸を開けると・・・・・・


 マウがすっぽんぽんで待ち構えていた。

 おい、いつの間に?


「政彦~、体舐めまわして綺麗にしてあげるにゃ~♡」

 マウはやらしい目つきをしてヨダレを垂らしながら言った。

「いらんから出てけ!」

「そんな遠慮しなくていいにゃ~」

「つか隠せー!」

 せめてタオルくらい巻いてくれ、ってそんな感覚はこいつにはないんだな。

 あ、毛生えてないん・・・・・・


「にゃあ~、今あたしの(ズキューン!)見てたにゃあ~(笑)」

 マウは俺の目線に気づいた。


「うっ!? い、いやその」

 やば、つい・・・・・・


「あたしの見て政彦のが元気ビンビンになってるにゃ~♡ さあ遠慮しないで突っ込んでくれていいにゃ~♡」


「誰がするかーー!」

「マウ、舐めまわすなら私を・・・・・・」

 いつの間にかラッテもいた。

 こっちもすっぽんぽんだった。

 あの時みたいに胸に毛がないが・・・・・・には


「政彦、あなたなんだかんだと結構見てるのね」

 ラッテは口元をニヤリとさせた。

 う・・・・・・だ、だって俺だって普通の男だ!

 どうしても目が行っちまうわ!


「ねえ、政彦とマウで私をめちゃくちゃに・・・・・・」

 ラッテがにじり寄ってきた。

「にゃ、それもいいかにゃ」

「いいわけないでしょ!」

 そう言ったのは奈美だった。

 さすがに奈美はタオル巻いてるが・・・・・・って


「何でお前までここにいるんだよーー!?」

「何でって、いとこ同士なんだしいいじゃな」

「子供の頃は一緒に風呂入った事もあったが、今はダメだろがー!」

 しかし改めて見るとあのぺたんこがこんなに大きく


「政彦あんた・・・・・・なんならタオルとろ・・・・・・ってそうじゃなくて! マウさんとラッテさんはさっさと出て行きなさいよ!」

 奈美が二人に向かって怒鳴った。


「ふにゃ~? そう言って政彦と二人きりになる気だにゃ? そうはいかんにゃ~」

「そうそう、ここは仲良く全員で・・・・・・奈美もコッチの世界に」


「いいから全員出てけー!」

 俺は全力で追いだそうとしたが三人共手強かった・・・・・・



「あらあら、お風呂でやりたい放題やってるわねえ」

「そうだな。なあ、久しぶりに・・・・・・」

「ええ、あなた♡」


 そしてなんとか全員追い出してから冷水を頭からかぶって煩悩を・・・・・・

 そして体洗ってからゆっくり湯船に浸かった。


 しかしマウも奈美もラッテもいい体・・・・・・


 いかん、そのうち魔がさしそうだ。

 結婚するまでは・・・・・・って先の事なんかわかんないな。

 マウと・・・・・・でもマウって妖怪だし人間より長く生きれるんだよなあ。

 それでもし結婚して、歳をとって俺が死んだ後は・・・・・・

 ・・・・・・一人で?

 それとも・・・・・・


 って俺・・・・・・どうしたいんだろ?


 そんな事を考えてたらのぼせてしまった・・・・・・

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