第9話「学校」
「え~、彼女が転校生の上原舞優さんだ。皆仲良くしろよ」
おおお~!
クラスメイトの皆はマウを見て驚いてた。
今の彼女は猫耳や尻尾は妖力で隠してあるが、結構可愛いんだよな。
目がくりっとしてどっか子供っぽさがある顔つき、そのくせスタイルはまあ、俺実際に見たからアレだけど胸がおおき
「先生! 男子共がやらしい目で上原さんを見てます!」
あ、学級委員長の
でもお前だって結構……あ、こっち睨んできた。
って読心術でも使えるんかお前は!?
「お~い男子共、見たけりゃあたしのを見せたげるぞ~」
今この台詞吐いたのは担任の
ボーイッシュな茶色がかった髪で目つきが鋭いけどスタイル抜群。
そして性格が何というか皆の姉貴、って感じで慕われてる。
だが
「あ、いえ遠慮します。後が怖えもん」
クラスメイトの一人がそう言った。
うん、担当の化学の実験だとか言って何されるかわからんもんなあ。
噂じゃここに来る前の学校で教室を何度も爆破したとかって言われてるし・・・・・・
とまあ紹介が済んだところでマウは俺の隣の席に座った。
俺とマウは遠縁って事になってるから配慮してくれたのかな。
ああ、この私立高校で事情を知ってるのは理事長だけなんだよな。
何でかというと理事長は亡くなったじいちゃんの弟、つまり俺の大叔父さんだから。
ちなみに大叔父さんは婿養子に行ったから俺と苗字は違う。
それと理事長が大叔父さんだって事も内緒にしてる。
まあ大丈夫だと思うけど特別扱いされても嫌だから念の為に、って。
しかしマウは学校へ来てから何か大人しいんだが、さすがにこんな大勢いる場所で盛ったりはしないのか?
「・・・・・・政彦」
「何だよマウ? どうしたんだ?」
だが返事がなかった。
ん? 本当にどうした?
どっか具合でも悪いのか?
「・・・・・・皆美味しそうだにゃあ~ジュル」
スパーン!
俺は上履きを脱いでからそれを手に持ってマウの頭を叩いた。
「ふにゃあああ!? 何するんだにゃあーー!?」
「やかましいわ!」
「ちょっと石見君! 何があったか知らないけど叩くなんて酷いじゃないの!」
委員長が怒ってきた。
う、たしかに叩くのはいかんかった。
「あ、ああごめんなマウ」
「これがDVというやつかにゃ?」
「てめえいらん事覚えんなーー!」
なんやかんやとあって放課後
「ふう・・・・・・さあて、これから部活だな」
俺がそう言うとマウが尋ねてきた。
「部活って何だにゃ?」
「えーと、まあ生徒が自主的に集まってスポーツしたり芸術や文化活動したり・・・・・・であってるかな?」
「ふ~ん、ならにゃんにゃんペロペロするところってあるかにゃ?」
「そんなもんはない!」
「なければ作ればいいのよ!」
「ゴラー! どっかの超団長の台詞真似るなあーー!!」
とまあ叫んだ後で部室へと向かった。
マウも「あたしも一緒に行くにゃ!」とついてきた。
授業中もおとなしくしてたから、たぶん大丈夫とは思うが・・・・・・
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