嶌田あき

世界戦争後の日本「コロニーJ」にある国立ジャパン学園に集められた少女たち。 桔梗、夏芽、木蓮、朝顔、牡丹。 彼女たちは、特殊能力を活かして謎の敵と戦いながら、皆、過去や苦悩とも…続きを読む

ヤマタノオロチ、スサノオ、アマテラスにツクヨミ。桃太郎まで。 誰もが聞いたことのある名を持つキャラクターとアイテムの数々。 高天原で繰り広げられる愛とロマンに溢れた和風ファンタジ…続きを読む

ああ、こういう中学時代送りたいよね、と思わされる作品。 好いです。控えめに言って、最高です。 どの話もコンパクトで気軽に読め、別にジレジレ展開も甘々もないのですが、それがいい。自…続きを読む

狼になれない銀狼の少女レティリエとその幼馴染のグレイル。 ２人がゆっくりと、少しずつ愛を育んでいく様を、 ときに大胆に、ときに繊細に、しっかり＆しっとりと描いた名作です。 私は先…続きを読む

A、B、C、D……　次は、G？　あれっ！？ 続く章もL、Q、T、A、S……　？？？ この章の並び、読み始めた時は謎だったのですが、 なんとそれぞれの主人公の自認セクシャリティーを…続きを読む

人の値段が可視化される世界。 100万円の値がついた主人公の男子高校生は、 あるとき０円の値段の少女、夢彩に出会う。 4億5000万の友人。 23万円の弟。 彼女の値段の０円…続きを読む

月夜で入れ替わる猫と人。 それぞれの想いが交差しながら人の世界と猫の世界を行き来するファンタジー。 「いやこの猫と彼が同一人物でしょ」とか「ここはキスするよね」とか、いい意味で王…続きを読む

ああ、こういうふうにして幕末を過ごしたかったなと、思うこと必至です。 どうやって隊士たちが散っていくかある程度知っているわけで（主人公はあまり知らないようですが、それがまた良い）…続きを読む

タバコのスモーキーな感じが物語全体に漂っています。 なんというか、ほんと烟っている雰囲気。うまく表現できませんが。 未来都市Smoke On the Waterで繰り広げられる不…続きを読む

自殺願望のある少女があるとき 「ねぇ先輩。私と心中しませんか？」なんて持ちかける。 生きる理由を持っていなさそうな先輩と 死ぬ理由をたくさん抱えた後輩。 頭に残る異様な（褒め言…続きを読む

クリスマスにぴったりの、ほんわか家族愛×料理ストーリー。 ローストチキン編、フライドチキン編、ミートローフ編。 どれも日常のワンシーンに対する愛に満ち溢れています。 冷めないう…続きを読む

とある地方都市にある市立の音楽ホール。 主人公の市役所職員・熊谷蒼がそこに配属されたところから始まる朝ドラ風ヒューマン・ドラマ。 いや、この主人公、近年まれに見るめっちゃ良い人。…続きを読む

SFにも通じるリアルで専門的な医療系舞台設定と、 PTSD（心的外傷後ストレス障害）というヘビーなテーマ設定。 描写もしっかり書き込まれ、患者の夢で戦うというのも、 現代ファンタ…続きを読む

これまでカクヨムに長く参加されてきた作者が体験した悲喜こもごもを、 妖怪図鑑風のテイストで、軽快に紹介されてます。 カクヨムの書き手さん（あるいはweb小説の作者一般？）なら、 …続きを読む

全体のトーン設定は、必ずしも明るくないのですが、そこがとっても魅力的。 シンボリックな「夢列車」という上向きな名前とはウラハラに 主人公の青年は失意の底でかなりうつむき加減。 後…続きを読む

学園・部活もののライトな設定と、テンポのいい会話中心の構成。 散りばめられた、豆知識やら伏線（というかダジャレ？）がなんともユカイです。 なんてったって主人公の名前、おおばいと、…続きを読む

猫は、いいぞ。 これ以上言うことないぐらい、極上のねこねこストーリー。 猫を飼ったことがある方も、ない方も、 ぜひ、読んでいただきたいお話ばかりです。 もう、ほんと、ねこ以上…続きを読む

「えっなにそれ」と思わせるタイトル。 物語冒頭からの不穏な空気。 鉄筋コンクリート造の街と、ラジオ。宿題。 ディストピア風の未来社会ともとれるのですが、 ここはどうやら、魔法あり…続きを読む

序盤の掛け合い漫才のような高速展開と、 九王沢さんの強烈だけど、どこかズレてて憎めないキャラ。 質問の答えを知らないふりでやり直させたり。 誘導尋問してみたり。 横浜湾が見えるお…続きを読む

本名さえ知らない２人は、 創作関係のコミュニティサイトで知り合った年の離れた友人関係。 ほんとに？　雰囲気のいい高瀬川沿いを歩いてても？？ 主人公の男性、八雲さんのほうは、妻に …続きを読む

ホラーは苦手なのに、つい怖いもの見たさで読んでしまうんですよね。 しかも、本作は「怖くない」タグつき。これは安心できる。 と思いきや、タイトルの「四時四十四分四十四秒」が冒頭すぐ…続きを読む

この誰しもが思ったことがある サンタクロースはどうやって １晩という短い時間で 世界中で待つ子供にプレゼントを 送り届けることができるのか？ という疑問に、真正面から真面目に…続きを読む

専門的で精密な描写は、推理小説それでした。いっぺんで、この世界は信用できるなぁ、なんて思わされてしまいました。 研究者ではこういうのが、じつは日常会話だったりするんですかね。しか…続きを読む

プレゼントのためにバイトを始める亜依。 クリスマスを控えたある日、バイト先のちかくで つきあっている和典という天然な男の子の、 浮気現場を目撃してしまう。 最初は「いまさらペア…続きを読む

やられました。 「今日でさいご」の意味を、 ほんとうにさいごのさいごまで 誤解しっぱなしでした。 物音１つ立てずに入ってくる先輩。 痛みを感じないデコピン。 軽い身体と触れない…続きを読む

冒険ファンタジーの定番プロットに ちょいちょい横槍と「美少女」をつっこんでくる少女。 すごい変わり者かと思ってたら、最後は熱っぽく演技なんてして そしてスッと現実に引く。 ジェ…続きを読む

幼馴染が結ばれる設定は数あれど、この物語は一味違う感じがしました。 私は幼馴染の恋愛には嘘を感じてしまう口なのですが、 冒頭、主人公は 『幼馴染がみんな恋愛に発展するのは、 　マ…続きを読む

卒業式の日、屋上で告白、癒やしの楽園保健室。 青春の３大名所（？）をぜんぶ巡って、やっぱりという結末に ちゃんと着地しました。 後編序盤での２人の筆談も、２人だけがすれ違っていて…続きを読む

姉の死と空席。 姉が遺した物と、残された２人。 悲しすぎて逃げ出したいはずの話なのに、 なぜかいつまでも先を読みたくない。 それはたぶん、物語全体がひとつづきの たおやかな線で…続きを読む

コンサートホールの舞台上で、グランドピアノをかき鳴らすような アップダウンと深みに満ちた物語でした。 ピアノ、手、ダンス。右手の目印。 タイトルの「曖昧」の意味。ぜんぶが１つのラ…続きを読む

何気ない季節描写、予告通りの死、再三登場する長台詞。 すべてに神経が注がれているのを感じました。 タイトルの「嘘」が、なかなかわからないのも 一文一文を心して読めて、よかったです…続きを読む

リアリティある未来像。 ２２世紀とは言わず、あと５−１０年位で来てしまいそう。 SFとしては、ともすると、ディストピアになってしまいがちなところですが、 この作品は違いました。 …続きを読む

16歳の誕生日、スマホが壊れてしまった女の子に、 恥ずかしそうに告白する幼馴染の男の子。 川のせせらぎと河川敷のすすき。 指輪みたいな三日月。香るキンモクセイ。 幼馴染からの電話…続きを読む

派手な見た目に反し、音は低音で目立たない地味楽器、バリトンサックス。 ひどいイジメとか理不尽とか、決してそういうわけではないれど、 学校とか部活の闇を感じさせる展開。 バリサク…続きを読む

１１番のビブスを巡る２人の淡い物語。 部活の先輩後輩っていうシチュエーションからしてズルいのですが、 ２人のなんともいえない距離感が、ていねいに描かれています。 １１番の意味は…続きを読む

体験談を視点を変えて妄想を加えたとのことですが、 ノンフィクションでありながら演出をちゃんと加えた映画を見てるみたいでした。 リアリティとか等身大とか、そういうの全部忘れて、 物…続きを読む

生物系リケジョが、ある男の子から告白されるところが、女の子視点でシュールに描かれる青春の一幕。もんぶさんのにべにもない対応にもめげず、生物学（？）からがんばる男の子が切ない。いや、…続きを読む

何の変哲もないごく普通のビー玉。
でも、２人ととっては大切な「あのビー玉」。
その意味も、秘密も、１０年という時も、すべてが１つの線で丁寧に描かれていました。

導入からずっと重い雰囲気の宇宙人が偵察機のことを気にしていて、グッと世界に引き込まれました。イニシャルで呼ばれる宇宙人の対話で進むのも、星新一作品ぽい。終盤までずっとシリアスな展開…続きを読む

２１枚のラブレターという謎は、テンポよく序盤で解消されるのですが、妙に引き込まれる展開に、最後までそのまま読めました。２つめの封筒も登場し、ストーリーを束ねる、良い小物になっている…続きを読む

人工知能による犯罪の未然防止。それ自体はマイノリティリポートでも登場した定番テーマなのですが、この物語では意外な方向に展開するのが面白かったです。ビッグブラザー的な監視社会を予感さ…続きを読む

テンポのよい展開と、安定した筆致。最後までスラスラ読めました。タイトルから続く、効かない惚れ薬ってどういう意味なんなんだろう？という謎も、ちゃんと最後にオチていて、よくまとまってる…続きを読む

タイトルそのままの場面設定と展開に、おもわず唸りました。内容は良いのですが、残念なことに、地の文がなく、小説として成立していません。セリフは漫才のようにテンポよく読めるので、もった…続きを読む

ほとんどすべてが１人称の内面描写なのですが、それがなんとも「相手と窓を隔てていて、思いも伝わらないし、相手が感じていることもよくわからない」もどかしさが、よく出ていると思いました。

ここで終わりと分かっていても、「続きあるよね？」とついスクロールしてしまいました。港町から来た少女と猫というのも、おしゃれな組み合わせだと思いました。この設定のまま、続編が読みたく…続きを読む

好きな人に「好きな人がいる」と聞かされて始まる物語。 これだけだと、よくあるパターンなのですが、このお話では主人公の女の子の反応が何とも自然で微笑ましい。 無理のある嘘、避けるよ…続きを読む

２人の失恋や告白のライトさと、テンポの良い会話、ポテトチップスという小物など、どれも青さを感じる演出で、よかったです。「それと鳩」という割に、クルックーと鳴いてみたり、わりと重要な…続きを読む