過度の期待に応えようと、がんばりすぎて、体調を崩しかけていたヒロイン。
そのヒロインが、ドア越しに聞いたのは、後輩たちが揶揄する文句と、さりげなく嗜める意味が感じられた、あいつの言葉だった。
自分のがんばりを見ていてくれた。見護っていてくれた。その優しく暖かい言葉に、あいつのことを好きになった。
それなのに、あいつには、別に好きな人がいるらしい。
それでも、あいつに私の想いを伝えたい。
あいつが、いるはずの場所に辿りついた時……。そう考えていたのは、あいつも同じで……。
私は、無事に、告白することができるのか……。
中学生たちの恋ごころは、甘酸っぱくて初々しい。
わたしも、こんな経験してみたかった。素直に、そう思える物語に仕上がっている。
わたしたちが憧れを抱けるような素敵な物語である。そこに、おとなの読者たちは、懐かしい思い出を重ねてみるのは如何だろうか……?