近くにいるからこそ、言えない言葉がある。

幼馴染が結ばれる設定は数あれど、この物語は一味違う感じがしました。
私は幼馴染の恋愛には嘘を感じてしまう口なのですが、
冒頭、主人公は

『幼馴染がみんな恋愛に発展するのは、
 マンガなどの世界においてよくあることで、
 あれはレアなことな気がする』

なんて、ズバッと指摘。これは作者の代弁ですかね? 最高です。

小学生で知り合って、中学生で想いを寄せるようになって
伝えられぬまま高2になったという時間の重み。
ぎゅーっと押し込められた想いが、開放される清々しいラスト。

分かれ道から彼の家までの「5分」の意味は、
もうすこし濃いめの味付けでも、よかったけれど。