三日月と紙コップ

作者 夜野せせり

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★★ Very Good!!

16歳の誕生日、スマホが壊れてしまった女の子に、
恥ずかしそうに告白する幼馴染の男の子。

川のせせらぎと河川敷のすすき。
指輪みたいな三日月。香るキンモクセイ。
幼馴染からの電話。

うん。スマホ壊れてたのは、必然ですね。
全部のパーツが、きれいにハマり
2人が過ごしてきた時間を追体験したような気持ちになりました。

(三日月は日没後まもなく沈んじゃうので、よく考えると
ラストのシーン描写は変なのですが、これは野暮ですね…… 失礼しました。)

★★★ Excellent!!!

主人公でヒロインの美月さんは今日が誕生日。
所属する文芸部で開かれたプチバースデーパーティーの最中、記念撮影しようとスマホを取り出すと、あれ、いきなり画面が真っ暗に、起動させようとしても全く反応せず。

その様子を見た同じ文芸部員で幼馴染の智樹くんは普段どおりの明るく人懐っこい態度で美月からスマホを取り上げて調べてみると、やっぱり壊れているらしい。

でも、そんなことより今はパーティだ。楽しい時間はあっという間に過ぎお開きになる頃、智樹は余った紙コップを貰ってなにかをし始めた。

キンモクセイの香る川辺の帰り道、美月は智樹との間に残る中学生時代のわだかまりを胸に智樹と肩を並べて歩き、空に輝く三日月を見つけた智樹に月見をしようと誘われるまま土手を降りる……


子供から大人に成長する幼馴染の二人の関係を幼い頃の思い出が結ぶ小さな恋の物語を、キンモクセイの香りと三日月の輝きが懐かしくも鮮やかに演出する幼馴染党必見の青春恋愛作品です。