地方公務員になってみたら、配属されたのは流刑地と呼ばれる音楽ホールでした。【完結】

作者 雪うさこ

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★★★ Excellent!!!

片や配属先として全く興味の無い音楽ホールを宛がわれてしまった新米地方公務員。片や人生の全てを音楽に捧げてきたにもかかわらず、未だに鳴かず飛ばずのヴァイオリニスト。

生き方からして完璧に異なる2人の邂逅は果たして、耳を塞ぎたくなるほどの不協和音で始まる。しかし互いのことを知るにつれ、意外にも共鳴する部分があることに気づき、そして――

思ったような生き方が出来ずに悩む若い青年たちが、周囲の人々のサポートを受けながら二人三脚で進んでいく、成長の物語。主役だけでなく、脇を固める面々もそれぞれ良い味を出してます。また、所々作者の音楽に対する造詣がうかがえるのもポイントが高いです。

ときに賑やかに、ときにしんみりと、まるでオーケストラのような色彩に富んだストーリーを、是非お愉しみください☆

★★★ Excellent!!!


市役所の本庁勤務に憧れていたフレッシュ公務員熊谷蒼君の配属先は、題名通り、蒼の思い描いていた行政職とかけ離れた、流刑地と言われる音楽ホール星音堂。
曲者だけど魅力的な職員達と、慣れない仕事を頑張っていた蒼は、ヴァイオリニスト関口蛍と出会い、最悪な第一印象を抱きます。

二人は最初は反発しあいますが、それぞれの抱えているもの、心根を知るうちに、誤解も解けて・・・その後の展開は是非読んで頂きたいです!

公務員の方々は、こうゆう仕事もやってくださってるんだなと知ることができて興味深いですし
音楽をやってきた雪うさこ様だからこその表現、描写。演奏家にとって上手いなんて当たり前で、その先を目指す者の孤独と苦悩。
実際に関口君や登場する音楽家の方々が演奏している曲を聴くと、さらにこの作品の奥深さにハマっていきます!

★★★ Excellent!!!

新米公務員・蒼が配属されたのはある市運営の音楽ホール。
ちょっと変わった(本庁からちょっと離れた)愉快な職場で、蒼の初々しい公務員ライフが始まります!

まず、「そうか、これって公務員のお仕事…!」というところから、もう目ウロコでした。
私もかつて趣味で音楽をかじってまして、こういった音楽ホールにはあちこちでお世話になったんですが、このお話を読むまで考えたこともなかったです。
こういった職員さんたちの尽力があるからこそ、みんな充実した音楽ライフを送ることができるんですね。

お仕事内容はどれも興味深いものばかり。
職場の先輩は個性あふれる愉快なおじさん・お兄さんたち。
音楽はわからないけど何ごとも一生懸命な蒼は、あれこれ大変な目にも遭いますが、仲の良いヴァイオリニストのお友だちもできちゃうんです。

音楽があふれるお仕事風景に、キャラクターそれぞれの事情や情熱などが絡み合い、読み応えある「男たちの群像劇」となっています。
たくさんの笑顔と涙と友情が響き渡るこの音楽ホールに、ぜひ一度足をお運びください。
さあ、開演のお時間です!

★★★ Excellent!!!

星音堂という音楽ホールを舞台に、様々な人が織りなす人間ドラマです。

音楽を聴くのはすごく好きだけど、楽器が出来たり歌がうまかったりするわけでもない私。憧れとともに、嫉妬や劣等感、疎外感さえ感じてしまう音楽のプロが集う世界…。
作者のうさこ様もほぼプロ並みの博識で、作中でも専門用語や音楽論が飛び交いますが、しかし、主人公の蒼(音楽の知識ナシ)をはじめ、音楽をこじらせた人、夢半ばで他界してしまった人、下手の横好き、偉大な音楽家の親を持って葛藤している人など、ただ「音楽って素晴らしいでしょ!?弾けるとかっこいいでしょ!?」というドヤァ!じゃない視点がたくさん出てきて、あっちからこっちから、「音楽は、色んな立場からそれぞれ楽しむもの」という、多角的な在り方を提示してくれます。これが本当に有難いし、真理だと思います。

星音堂で職員として働く蒼くんと、そこに演奏の練習に訪れる関口くん。音楽の在り方と、家族や人生に葛藤を抱える二人の青年の在り方がリンクしたり対比となりながら進んでいき…最後のコンサートの後の雪融けは本当に天晴れでした。

音楽好きな人はもちろん、こじらせている人にもぜひ読んで欲しい作品です!!

★★★ Excellent!!!

主人公の蒼は流刑地とささやかれる、音楽ホールに配属された。
そこには、個性あふれる男性職員ばかりで……

音楽の知識ゼロの蒼はとまどうばかり。

もう、毎日がブルー。そんな日常が、季節の移ろいとともに少しづつ変化していきます。
様々な人との出会い、職員たちとの一筋縄ではいかないおつきあい。
そして最大の出会いは、ドイツ帰りのヴァイオリニスト関口蛍。

彼と、お互いの背中を少しづつ押しながら、前進していきます。その姿が親友以上の感情を含んでいそうで、含んでなさそうで……微妙な心情をモダモダしながら読み進めたら……

最後、流刑地だった音楽ホールに立ち、蒼がみた風景をみなさんもいっしょに体感してください。
きっと、ブルーな風ではなく音楽の調べを含んだ、豊穣な風が心の中を吹き抜けることでしょう。

★★★ Excellent!!!

人間誰しも、心の奥底に押し隠した負の感情は持っているものでしょう。

主人公の熊谷蒼が市役所の公務員として配属されたのは、星音堂という音楽ホール。
そこでの職員や、関口蛍というヴァイオリニストとの出会い。

一人一人の秘めたものの上にある人生が交わって、動き出し、解けて、形を変える。
その姿はなんとも輝かしく、多くの温かなキャラクターたちに見守られて変わって行く様子は微笑ましくもあります。

温かな奇跡を、美しい音楽に乗せて。
人の温かさと希望が、星音堂には溢れています!!

★★★ Excellent!!!

流刑地と呼ばれる星音堂へ配属された新入社員、熊谷蒼。
市役所に就職したはずが、外れの音楽ホールでの勤務になってしまった。ここはもう本庁には戻れない流刑地だという。

がっかりする蒼だったが、でも、その職場、私からみればとっても素敵な職場なんです。

一癖も二癖もある職員がいて、なんやかんやと事件が。

それぞれが、それぞれの人生を抱えており、笑ったり悩んだりという市井の生活が丁寧に描写されています。

星音堂に慣れてきた頃、音楽家への道を閉ざした関口といういけ好かない男との関係が変化、ふたりはお互い最高の理解者へと発展していきます。


続きは本文でお読みください。

★★★ Excellent!!!

そして、止まっていた時間が流れ出す。ホールを満たす音楽と共に―

地方都市梅沢市の音楽ホール、星音堂に配属された市役所職員熊沢"蒼"。慣れない仕事に戸惑いながらも、音楽を愛する周囲の人々と共に成長していく姿を、会話主体の細やかな描写で紡いでいく物語。

星音堂で始まった蒼の新たな生活は、両親と共に音楽のサラブレッドであるバイオリニスト関口蛍がドイツから帰国したことから大きく変わっていく。当初は反目しあう二人だが―

一人一人の人生が見えるような丁寧な人物描写で、群像劇としても楽しめます!オススメは星音堂アラフィフ・アラカンの会のオジサマトリオ。年始年末のひと時、パイプオルガンの音色と共に、星音堂で繰り広げられる物語に耳を澄ませてみませんか?

★★★ Excellent!!!

とある地方都市にある市立の音楽ホール。
主人公の市役所職員・熊谷蒼がそこに配属されたところから始まる朝ドラ風ヒューマン・ドラマ。

いや、この主人公、近年まれに見るめっちゃ良い人。ザ・新人、って感じ。
ちょっと素直すぎて、騙されやしないかと不安になるくらい。

だって周辺の人々が、誰もかれも、なかなか癖のある様子。
担当課長の水野谷、課長補佐の氏家、主任の高田、副主任の星野。
食いしん坊の尾形、教育係の先輩・吉田。

しかも、皆、本庁から流されてきて、盆栽に新聞、タバコ、お菓子、スマホと、どこか昼行灯で、流刑地というよりは、全員窓際族って感じで楽しそう。

仕事は手を動かす系で、音楽ホールの運営まわりの細々した雑務中心。これがなんともリアリティあって、よかったです。

この先どうなっちゃうんでしょうかね?

(第1章11話まで読んだ感想です)